2019年に設立されたAEWの旗揚げ興行「Double or Nothing」は非常に大きな話題を集めたショーでした。
メインイベントは、クリス・ジェリコとケニー・オメガによるAEW世界王座の初代チャンピオン決定戦への出場権を賭けたシングルマッチ。AEW設立の大きな要因になった新日本プロレスでの伝説の試合の再戦となりましたが、試合内容はぼちぼちといった感じでした。
ヤング・バックスとルチャ・ブラザーズによる最上級のタッグマッチもありましたが、ショーをスティールしたのはコーディ・ローデスとダスティン・ローデスによるシングルマッチ。兄弟同士のエモーショナルな試合は、ダスティンがアクシデントで頭部から大流血しながらも弟に気持ちをぶつけ、コーディもそれを受け入れた上で兄を越えようとするとても感動的な試合に。Cagematchのユーザーレビューでは9.41という非常に高いスコアを記録し、「マッチ・オブ・ザ・イヤーだ」という意見も多く見られました。
コーディが古巣WWEへ復帰した今、兄弟がシングルマッチで対戦するのはかなりハードルの高いことになりました。ダスティンは53歳ですし、年齢的にも厳しいものがあります。クリス・ジェリコのPodcast番組「Talk is Jericho」にゲスト出演したダスティンは、2019年のコーディとの試合、そして再戦の可能性について言及しました。
あの試合のストーリーは何年もかけて構築されたものだったんだよね。俺が「この試合をしたい」と表明し続けてきたものだったから。それで、「おい、俺たちはやってやらなきゃダメだぞ」って感じになった。
あの試合では1000回くらいミスが起きかねなかったんだけど、そんなのは問題じゃなかった。[…]あんなことはもう二度とできないよ。「お前ら、もう一試合やりなよ」ってみんなから言われるけど、「いや、無理だよ」って思うね。できない。期待に応えられないからさ。