先日、元ライターのブリトニー・エイブラハムズがWWEとビンス・マクマホンを相手に訴訟を起こしたことが話題になりました。
彼女は「差別により不当に解雇された」と主張し、WWEのライターたちによる人種差別・性差別的なクリエイティブの実態を告発。特に、とあるライターによるサウジアラビア人選手マンスールへの最悪なアイデアは批判の的になっています。
エイブラハムズが明かした最低の出来事の登場人物は、SmackDownのリードライターであるライアン・キャラハンと副社長のクリスティン・ルブラノ。キャラハンが出した「マンスールの秘密が911テロの背景にある、というアイデアはどうだろう」というアイデアを問題したエイブラハムズがルブラノにこの件を相談したところ、以下のような返答が帰ってきたといいます。
ジョークだと聞いている。奇抜なことはライタールームでいつも言われている!問題なのはわかっているけど、我々が社内に起こしている波を見てくれ。4年前、ライターチームで働く女性はいなかったんだ!
Fightfulによれば、マンスールとキャラハンは良好な関係を築いていたとされており、キャラハンがマンスールに見えないところでこのようなアイデアを出していたことに対し、選手たちの間でショックが広がっているとのこと。また、マンスールはこうしたアイデアが議論されていたことをまったく知らなかったそうです。
さらに、中東系の選手に対する問題のあるクリエティブという観点では、2021年末にビンスがムスタファ・アリに対して「マンスールへのアイデアと同じくらいひどい」指示があったとも報じられています。これはアリにとっては受け入れられないもので、これがきっかけで彼は2022年1月にWWEへ退団要求したものの、受け入れられなかったようです。2022年上半期は彼の契約ステータスがよく話題になりましたが、その背景にはこんな話があったのですね。
エイブラハムズによる訴訟は今後も大きな話題になりそうです。
(Fightful, Wrestling Inc)