2018年、WWEとサウジアラビアのスポーツ省は10年の業務提携契約を交わしました。
これ以降、WWEはだいたい年2回のペースで大々的なサウジ大会を開催し、話題性の高いカードを次々と実現してきました。ショーの評判はあまり良くないことも多いものの、2022年からは評判も上々です。
そんなサウジ大会に、サミ・ゼインは一度も参加したことがありませんでした。その背景には、シリア系カナダ人である彼にとって、シリアとサウジの国交が悪化していることのネガティブな影響があるとされています。また、彼の親友であるケビン・オーエンズも、彼に連動する形でサウジ大会への参加を控えてきた…とされてきました。
しかし、サウジとシリアの国交が正常化した2023年、ついにサミのサウジ大会参戦が実現しました。先日開催されたNight of Championsで、彼はケビンとのタッグでローマン・レインズ&ソロ・シコア組と対戦。試合内容は高く評価されており、Cagematchのユーザーレビューでは8.51の高得点をマークしています(記事作成時点)。
After The Bellにゲスト出演したサミは、WWEとサウジの10年契約が成立して以来初のサウジ遠征について振り返り、次のように語りました。
正直言って、本当に、本当に、本当にヘビーな旅立ったんだよ。まず、ここ数年向こうには言っていなかったという事実もあるし、「なぜ行かないのか」という点や政治的な理由について、あれこれと憶測が飛び交っていたことがある。そのすべてには触れないけど、ネット上の99.9%の情報は完全にデタラメだ。誰かの仮定がさらに憶測を招き、ますますデタラメが増えていく。荒唐無稽ってもんだ。具体的な答えが得られない話題ではこういうことが起きがちだよね。人間の本質だな。
中東に戻るのは何年ぶりだろう?最後に行ったのは2020年?…2016年だったかな。たぶんドバイだったと思うけど、ちょっと久しぶりだね(彼は2016年のWWEドバイツアーに参加している)。もちろん、ショーを見れば分かる通り、俺はアラビア人であり、イスラム教徒であり、あそこは俺の世界の一部なんだよ。俺はあそこにいる人たちのことを理解している。仲間だからね。メッカに行った時はシュールな感じだった。25年も会ってなかったおじさんやいとこにも会ったよ。存在すら知らなかった大叔父さんにもね。だから、いろんな意味でヘビーな旅だった。重みがあったな。