男女混合の団体がスタンダードなアメリカのプロレス界において、女性レスラー限定のPPVを開催するのは簡単なことではありません。しかし、AEWのアテナは大きな目標に向かって努力を重ねています。
2018年、WWEは女性選手限定PPV「EVOLUTION」を開催。ロンダ・ラウジーの入団やベッキー・リンチのブレイクなどを背景に大きな盛り上がりを見せていた女性部門の勢いを象徴する大会となりました。しかし、第2回大会の開催は実現していません。団体内部で議論はあったようですが、優先順位は低くなってしまっているようです。
WWE以外にも、NWAは2021年に女性レスラー限定PPV「Empowerrr」を開催。ベテランレスラーのミッキー・ジェームスが旗振り役となり、インディシーンで活躍する女性レスラーたちが参加しました。
一方、AEWは一度も女性レスラー限定PPVを開催したことがありません。以前に比べれば女性レスラーの選手層は厚くなりましたが、試合内容やブッキングなどにファンから不満・批判の声が上がることもあり、早期実現は難しそうです。しかし、ROH女子世界王座チャンピオンのアテナは、AEWとROHの女性レスラーによるPPVの開催という野望を胸に活動しています。
(女性レスラー限定PPV開催の可能性について)もちろん。何だって可能性はある。それがトニー・カーン社長のクールなところだよ。彼のクレイジーな頭の中で何が起こっているか、誰にもわからない。
AEWやROHのロッカールームにいる女性たちは、自分たちがその地位にふさわしいということを証明するために、いつも試合に身を投じているんだ。ファンはそれを愛してくれている。AEWとROHの女性レスラーだけでPPVをやる、というのは、究極の目標だね。この道の先にあるゴールだよ。Collision、Rampage、Dynamite、そしてROH。すべてのロッカールームがPPV開催を望んでる。