WWEを世界的な団体に成長させたビンス・マクマホンからクリエイティブの責任者の座を引き継いだHHH。
現在、ビンスはクリエイティブの現場から離れ、HHHがほぼ全権を掌握しているとされています。現在のWWEはHHH主導のもとで動き、世界中のファンを魅了しているのです。
Sports Illstratedのインタビューに応じた彼は、クリエイティブの責任者という重責や、クリエイティブに対する彼なりの哲学、そしてファンのことをどう思っているか…という話題について語りました。
俺はゼロから始めた人間だ。プロレスのさまざまな段階を見てきたよ。ほとんど人がいないショーで働いたことも、世界最大のショーで働いたこともある。成功と失敗のプロセスを理解しているんだよ。
カード上での位置が上がる機会があっても、その後下がってしまい、再びカードの上位で戦うチャンスを得られるかどうかわからない状況になったこともある。色んな経験をしてきた。
何年も前に、ビンスから教えてもらったことがある。「自分自身を観客席に置いて考えるんだ。そうすれば決して間違うことはない」と。その視点を常に保つことが重要だ。俺は元々プロレスファンだった。みんなが感じたいと思うもの、見たいと思うものをブッキングする男だよ。
物語を考えるということは、「感じる」ということだ。物語をどのように分析し、どのようにまとめるかはわかる。大切なのは、物語をどう「感じる」のか、ということ。
もし、みんなににその物語を「感じさせる」ことができれば、彼らはプロダクトに投資してくれるだろう。WWEがアプローチを試みる方法はこれなんだ。選手やキャラクター、彼らが関わっている物語を最高に感情的なものにすることを目指してる。
WWEは、我々のファンベースの存在を当たり前だと思っていない。選手たちのやり方は、これまでの世代とは異なる。彼らは可能な限り最高のショーを行いたいと思っているんだ。
彼らはプロレスにお金を使ってきた世代だ。彼らは「プロレス界で活躍したい」と思って育った。そうじゃない人は、このビジネスに携わりたいと思って育った人々から学ぶことで、プロレスに恋をし、プロレスに対する敬意を学んだ。俺にとって、それこそがこの世界で成功するための秘訣だよ。ファンベースとのつながり……それが我々の核となる部分だ。
Sports Illstratedによれば、ビンスは完全にクリエイティブの現場から離れたわけではなく、今もクリエイティブへの影響力を残しているそうです。しかし、軸となるのはHHH。彼がWWEを牽引し、さらなる発展を目指します。
(Wrestling Observer)