2019年に旗揚げしたAEWは、WWEへの対抗意識を燃やしながら「第二の選択肢」としてプロレス界で大きな役割を果たしてきました。
WWE以外の選択肢がある。これは、レスラーたちだけでなく、ファンにとっても大きなことです。特徴の異なるコンテンツが複数あり、その中から選択することができる。AEWほどの規模の団体が登場したのは久しぶりですし、業界全体がその恩恵を受けています。
AEW初期メンバーの1人で、団体の顔として活躍してきたジョン・モクスリーは、最新のインタビューで「AEWのアイデンティティ」について語りました。それは、先日開催されたPPV「Full Gear」で行われ、歴史的名勝負となったハングマン・ペイジ&スワーブ・ストリックランドによるテキサスデスマッチのようなものです。
そういう試合に関しては、他の誰もできない小さなことを、AEWは他と異なるやり方で実行できるんだ。
俺がAEWと契約した時、トニー(・カーン社長)に言ったことを思い出すよ。「もし、俺を激しい試合に組み込むつもりなら、俺が何を願っているのかに気をつけてほしい。俺のビジネスに不十分はあり得ない」。俺は、「指で頭蓋骨を潰し、目玉を抜き取るぞ」などといったセリフを口にしたら、それを実行する男だ。
AEWは、こうしたことを一貫して提供し続けることができている。俺たちの出発地点、つまりプロレス界における「選択肢」の必要性を常に覚えておくことが非常に重要だと思うんだ。
AEWは常に他と異なるべきだ。他の誰も提供できないものをどうやって提供できるか…ということを常に考えるべきなんだよ。さもなければ、俺たちはただの「たくさんあるプロレス団体の1つ」に過ぎなくなる。団体は他にもたくさんあるよ。
すべての試合で相手の頭を切り落とす必要はない。しかし、これは「細かなこと」であり、俺はこういう細かな領域で役割を確実に果たしてきた。もし、あるカテゴリーでトップになれないなら、自分がトップになれる新しいカテゴリーを作り出すべきなんだ。
(Wrestling Observer)