2019年に旗揚げしたAEWを牽引し続けてきたクリス・ジェリコ。
リング上での活躍だけでなく、バックステージでも若手レスラーたちやトニー・カーン社長の良き相談相手となり、若い団体を支えてきました。54歳の今もトップスターとして活躍し、先日はROH世界王座を獲得。ROHのテレビ放映権契約交渉に影響を与える存在になりそうです。
そんな彼のことをWWE時代からよく知る実況アナウンサーのジム・ロスは、自身のPodcast番組でジェリコのことをこれ以上ないほどに高く評価しました。AEWのMVPはジェリコ……彼はそう考えています。
彼が若手たちと話をしているのをよく見かけるよ。レスラーたちが彼のところに行ってアドバイスを求めたり、これについてどう思うか、あれは控えめにした方がいいのかなど、相談しているんだ。
俺の知る限り、ジェリコは常に若手たちに時間を割き、自身の専門知識を共有することを嫌がらない。何人もの選手の成長を助けてきた男だ。ダービー・アリンは良い例だね。AEWのテレビ番組で素晴らしい試合を展開し、それがダービーの飛躍のきっかけになったんだから。クリスはダービーのキャリアの足がかりを作り、引き立てた。
ジェリコは、それが正しいことであれば、誰かを引き立てることを躊躇しないレスラーでした。時には、何が正しくて何が間違っているのか分からない状況もあります。この展開で良いのか、相手を勝たせるべきか、勝たせるべきでないのか……。そういう時も、クリスは常に適切な判断をしてきたんだよ。
クリスは間違いなくAEWのMVPだ。俺はそう考えているよ。疑問の余地がないね。
彼と仕事をするのが大好きだし、彼が他のレスラーたちと関わる姿を見るのも大好きです。レスラーたちは彼の話に耳を傾ける。なぜなら、彼にはその経験があるからね。それが重要なんだよ。そこから学びを得られるわけだからさ。
彼は会社にとって非常に価値のある存在だ。ベビーフェイスでもヒールでも、常に素晴らしい試合ができる。誰とでも組めて、相手を実際以上に良く見せることができる。若くはないけど、素晴らしいコンディションを保っているよ。
これからもAEWに引き留めておくべき存在だ。トニー・カーンが賢明なら……まあ、彼は賢明だけどね。クリスは長期にわたって会社の一員であり続けるだろう。いつかトニー・カーンと共に「もう十分だ」と決断する時が来れば、スティングのような特別な機会として、大々的な送り出しを受けることになるだろう。でも、それはまだまだ先のことだと思うよ。
(Fightful)