AEWの大きな特徴の1つに、全米各地をサーキットするハウスショーを開催しないという点があります。
コロナ禍当時は「ゆくゆくはハウスショーを開催する」という構想もあったとされていますが、最近は全く耳にしなくなりました。AEWのレスラーたちは、基本的にDynamite・Collisionの2番組二出演し、ROHや新日本プロレス、CMLLなどの提携団体、そして一部のインディ団体へ参戦する以外は試合をする機会がありません。
ハウスショーがないことのデメリットとして、「若手が経験を積めない」「各地のファンに試合を見てもらえず、ファン層が広まらない」などといった点が挙げられます。しかし、AEWのトップレスラーであるケニー・オメガは、こうしたデメリットがあったとしてもハウスショーを開催しないことに「メリットが大きい」と考えています。
レスリング・オブザーバーの番組に出演したケニーは、ハウスショーへの考えについて次のように語りました。
AEWが巡業型のハウスショーを開催する団体じゃなくて本当によかった。毎週5日間もアメリカ中をバス移動して、家に帰る時間もない…そんな生活はもう持続不可能だよ。
多くのレスラーは家族持ちだし、大事な時間やイベントを逃すことになる。それに何より、体への負担は想像以上に大きい。テレビ収録だけでもハードなのに、それ以外の日程で連日移動していたら、目に見えないダメージも増える。
AEWは、旗揚げ当時から「ハウスショーはしない」と決めてたんだ。この判断は本当に正しかったよ。実況席のタズも同意してくれてる。レスラーたちが健康でいられれば、痛み止めなどの薬に頼る機会も減るしね。
レスラーたちの健康が最優先。それでも怪我人は多いものの、AEWは独自の方針でファンに高品質なショーを届けます。

(Wrestling Observer)
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