世界最大のプロレス団体WWE。スポーツ・エンターテインメントを標榜する彼らのビジョンは、他団体とは異なる部分もあります。
チーフ・コンテンツ・オフィサーのHHHは、出演したPodcast番組で「俺が描くWWEのビジョン」を語りました。ボクシングを題材にした名作映画『ロッキー』を引用しつつ、WWEは単なるスポーツではなく、スポーツを題材にした映画だと強調しています。
俺はよくこう言うんだ。理解できない人がいる時にね。テレビ局の幹部と話していて、彼らが俺たちの正体を探ろうとしている時に言うんだよ。「俺たちはボクシングじゃない。ロッキーに近いんだ」って。俺たちはスポーツそのものじゃない。スポーツを題材にした映画なんだ。
ロッキーって本当はラブストーリーだろ? 背景としてボクシングがあるだけで、主人公が乗り越えるべき試練のメタファーなんだ。俺たちのビジネスも同じで、感情やストーリーテリングを語る時、そこに響くものがある。だからこそ、このビジネスは色あせないんだ。
技術的な部分を徹底的に学んでいるような人間でもない限り、5年前のスーパーボウルを見返す奴なんてほとんどいない。でも、レッスルマニア3は今でも見返されている。40年経っても見られ続けているんだ。それは物語であり、壮大なスペクタクルだからだ。
そこが他のスポーツと違う点なんだよ。俺たちはスペクタクルであり、ストーリーテリングなんだ。
アメリカンプロレスはストーリーやキャラクターが非常に重視される世界。確かに、「スポーツを題材にした映画」という例えはピッタリです。
プロレスにおけるキャラクター性について、AEWのブライアン・ダニエルソン(ダニエル・ブライアン)が「WWEはカートゥーン的で、AEWはより実際の人物像に近い」と語っています。こうした違いも、様々な団体が共存するプロレス界ならではでしょう。
(WrestleZone)
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