世界を変えるため、命懸けの試合に身を投じてきたケニー・オメガ。彼にとって、AJスタイルズはもっと感謝しなければならない恩人の1人です。
2人のキャリアが交差したのは新日本プロレスのBullet Clubが最初でありません。2000年代のケニーは悩みの多い時期を過ごし、WWEの下部組織に馴染めなかったり、一時はプロレスへの情熱を失っていた時期もありました。
しかし、インディ団体でAJと対戦したことで情熱を取り戻し、日本での快進撃やBullet ClubでのAJ追放、そして三代目リーダーとして世界を変え、AEW設立へ…という怒涛の2010年代に突入していったのです。
最新のインタビューで、ケニーはインディ団体でのAJ戦を振り返り、「あの試合がなければ、AEWは存在しなかったかもしれない」と本音を語りました。
WWEの下部組織にいた時は、「もう楽しくない。プロレスは自分には向いていないのかも」って思ってたよ。インディーで発揮できていた創造性が、あそこのレベルでは通用しない気がしたんだ。全てがマイクロマネジメントされていたからさ。
管理されたものに対して、さらに細かい管理が入るんだ。自分らしくいられないと感じたし、自分らしくあることこそが楽しかったのに…ってね。
AJとのあの試合は、「キャリアを終えるのにふさわしい相手だな」と思ってリングに上がったんだ。彼との接点は全くなかったけど……試合中に攻防がすごく噛み合って、共鳴し合ってるように感じる瞬間があったんだ。相性の良さが自然とそこにあったんだよ。「うわ、このレベルの選手とプロレスするってこういう感じなのか」って思ったね。
「俺は恥をかいてないぞ。完璧についていけてるわけじゃないかもしれないけど、恥ずかしい試合はしてない。もしもっと自分を追い込めば、このレベルに到達できるかもしれない」って感じたんだ。
この試合はケニーだけでなくプロレス界の運命も変えることになりました。今日、世界のどこかで行われている試合も、いつか世界を変えることになるかもしれません。
(SESCOOPS)
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