新型コロナウイルスのパンデミックにより、WWEは観客を動員しての番組収録を停止しています。そこで、会場からいなくなってしまったファンを取り戻すための策として、WWEはフロリダ州オーランドにあるアムウェイ・センターに特殊なセットを組み、PC等のカメラで撮影されているファンの顔を客席に映し出す新感覚観戦システム”ThunderDome”を導入しました。
実際に会場にファンが戻ってきたわけではありませんが、番組の盛り上がりに欠かせない「ファンのリアクション」を取り戻すことには成功したのです。
ThunderDomeに対するファンの評価は様々ですが、業界内の評判はどうなっているのでしょうか。元SmackDownエグゼクティブ・ディレクターのエリック・ビショフはこう語っています。
WWEが成し遂げたことの中で、ThunderDome以上に感銘を受けたものはないよ。会場で観戦している観客がプロレスにもたらす明白なエネルギーは代用不可能なもので、ThunderDomeでは再現不可能だ。ただ、ThunderDomeに近いことは誰にもできない。
(批判的なファンもいるということについて)WWEがThunderDomeで最善を尽くすために投資している金額を見てみなよ。何でもかんでも批判するタイプのクズでもない限り、どうして批判するのかわからん。
WWEとアムウェイ・センターの契約は10月末で切れます。契約を延長するか、それとも別会場での番組収録に移行するかは未だ不明です。ただ、噂の中には、屋外の会場での収録をスタートさせるのではないか、というものものあります。この噂について、ビショフはこう語りました。
WWEが屋外での番組収録を始め、エネルギーを感じられるのに十分な観客を動員するのなら、それはいいことだと私は思うよ。ただ、恐れもある。どんな理由であれ、ソーシャル・ディスタンスを保ち、ファンとファンの間の距離を話さなければならない場合だ。屋外だとThunderDomeよりもエネルギーの量が少なくなってしまう可能性があると思う。
ThunderDomeのビジュアルはとても印象的で、現代的です。屋外での番組収録が始まったとして、どうやって番組をゴージャスに見せるのか、というのは大きな課題になりそうです。
(参考: Wrestling Inc)