ハロルド・ジョージ・メイ氏が新日本プロレスの社長に就任したのは2018年5月のこと。The Eliteメンバーを中心に設立されたAEWは2019年1月に旗揚げしました。
メイ社長のもと、新日本はAEWとの関係に消極的でした。クリス・ジェリコやジョン・モクスリーなど、AEW所属レスラーをリングに上げはしたものの、AEWのストーリーには関わらないようにしていたことは明らかです。
AEW設立前、Eliteメンバーたちは新日本との間に友好関係を築こうと考えていたものの、新日本はAEWが失敗すると考えたため、交渉はシャットダウンされた、という報道もありました。レスリング・オブザーバーによれば、2019年のNew Year Dashにケニー・オメガを含むEliteメンバーが参加できなくなってしまったことが両者の関係を悪化させたのだそうです。
メイ社長もAEW社長のトニー・カーンも提携の可能性を完全に否定することはありませんでした。オブザーバーによれば、AEW経営戦略部門のバイス・プレジデントを務めるクリス・ハリントンは新日本との交渉を試みていたそうです。
メイ社長が退任したことによって、団体間の関係に変化はあるのでしょうか?オブザーバーの取材に応じたトニーは次のように語っています。
まだわからない。でも、よくなるかもしれないという直感はあるよ。
AEW側は新日本との友好関係を望んでいます。新たに社長に就任する大張高己氏がどのような考えを持っているかはわかりませんが、個人的には太平洋を超えた抗争を見てみたいです。というか、関係が良くならないとKENTAがモクスリーの持つIWGP USヘビー級王座に挑戦できないのでは?新型コロナウイルスのパンデミックが続いている中でモクスリーが来日できるとは思えないし、現在の契約では、彼はアメリカで開催される新日本のイベントに出場できません。いずれにせよ、パンデミックが収束しないと具体的な動きはなさそうですが……。
(Wrestling Observer, Cultaholic, eWrestlingNews)