21世紀のプロレスシーンを牽引してきたブライアン・ダニエルソンも5月で41歳になります。
2021年9月にAEWへ入団した後の彼は毎月のようにマッチ・オブ・ザ・イヤー級の試合をファンに見せてくれています。血みどろの激しい試合もあれば、鈴木みのるとのプロレスの達人同士の戦いもある。どのような相手にも適応することができる彼の卓越したスキルを遺憾なく発揮している状態です。
22年のキャリアを持つベテランは、加齢と共にプロレスのスタイルを変えているそうです。レスリング・オブザーバーのラジオ番組にゲスト出演した彼は、キャリアを長続きさせるための方法として、新日本プロレスの永田裕志やみのるのようなスタイルに少しずつ変えていることを明かしました。
俺たちは、トレーニングやテクノロジー、健康、そして医療従事者のおかげで以前よりもスマートになっている。自分たちのことを自分たちでできるようになった。俺はこれからも長期的にプロレスをやっていけると思ってるし、そのことを望んでもいるんだけど、今のAEWとの契約が終わった後でフルタイマーとして活動していこうとは考えていないんだ。契約が終わる時に考えが変わって、「まあ、まだプロレスをしたくてしょうがない」と思うかもしれないけど、子どもたちの成長を見逃したくないんだよね。
俺は、永田裕志や鈴木みのるのような感じにプロレスのスタイルを少しずつ変えているんだ。ヘビーな受け身を取るスタイルとは対照的だね。ヘビーな受け身を取るようなスタイルだと、永田や鈴木のようなハードヒッターと比べてキャリアが短くなってしまう可能性が高い、と俺は思ってる。トップロープからのドラゴン・スープレックス(2021年9月のケニー・オメガ戦でのワンシーン)みたいな技は必ずしも必要なわけじゃない。
エッジ(WWE)を見ても思うんだけど、ラダーマッチや激しい試合がキャリアを縮めてしまうこともあるかもしれない。プロレスラーとして長くやっていきたいという観点、そして父親という観点から、今はそういうことを考えている。俺の息子が15歳になる時、俺は55歳だ。ティーンエイジャーの息子が野球やレスリングをやりたいといい出した時に、一緒にいろんなことができるようにしたい。一緒に大暴れしたいんだよ。
プロレスは身体を酷使するエンターテインメントですが、「どのように身体を酷使するのか」は自身のスタイルに依存するところがあります。第3世代やみのるが現在もクオリティの高いパフォーマンスを続けられる理由は彼らのスタイルにある、というのがブライアンの考え。誰よりも優れたプロレス脳を持つ彼なら、キャリアを長引かせるのに最適なスタイルチェンジの道を見つけられるでしょう。
(Fightful)