2019年に旗揚げしたAEWの初期メンバー、ジョーイ・ジャネラ。インディシーンで精力的に活動し、支持を受けていた彼のAEWでのキャリアは想像以上に厳しいものになりました。
PPVとして開催された2019年の「Fyter Fest」で、彼はジョン・モクスリーとのライツ・アウト・マッチに出場。ショーのメインイベンターとしてしっかりと名勝負を作りました。AEW Darkの第2回配信ではケニー・オメガともライツ・アウト・マッチで対戦。こちらも高い評価を得ています。
その後もPPVへの出場を重ねたジャネラですが、2020年の下半期から徐々にDynamiteへの出番が減っていき、2021はAEW Darkへの出場がメインに。この状況に危機感を覚えていた彼は、2021年11月に次のようにコメントしていました。
(コロナ禍が訪れ、無観客時代に突入したことで)やる気を失ってしまったんだ。俺は彼らのようなアスリートじゃない。観客がいないとどうにもならないんだよ。アドレナリンが出ない。こんなこと言いたくないけど、この1年間は中途半端なことばかりしていた。やる気が出ず、憂鬱な時期が続いて、たくさん食べるようになってさ。太ってどんどんダメになっていったんだよ。見た目も悪くなっちゃうし。
パンデミックの間も試合自体は良かったけど、それ以前とは違った。今は観客が戻ってきたよね。俺の契約期間は3年で、来年(2022年)の5月に終わるんだ。どうしてもステップアップしないといけない。
デニス・サルセドのYoutube番組にゲスト出演した彼は、5月の契約満了と同時にAEWから退団する意思を固めていることを明かしました。
AEWとの再契約に興味はないよ。
(再びインディシーンに戻ることについて)ちょっと恐怖を感じたよ。またインディシーンに戻って金を稼ぐのは怖かった。そりゃそうだよね。今は2週間ごとにかなり良い給料をもらっているわけで、頭の中では「ヤバい、契約が終わったら、これも終わっちまうぞ」と思ってる。でも、俺はこのビジネスで生まれたハスラーなんだ。怖さもあったけど、今はもう平気だよ。
AEWに入団する前の俺は、基本的に何もせずにプロレスをしていた。好きだからやってたんだ。1週間に3〜4回試合に出てて、プロモーターから少ない給料をもらう日々だった。それにグッズの収入がプラスされれば満足だったよ。結構な金になったからね。ただ、今はブッキングの金額が上がってしまったから、プロモーターたちが快く迎え入れてくれるかどうかはわからなかった。
でも、最近は、プロモーターたちがこの状況を理解してくれて、俺にたくさん声をかけてくれるようになったんだ。「戻ってきてほしい」と言ってくれている。これまでに試合をしたことのない相手とプロレスをしてほしい、ジョーイ・ジャネラに帰ってきてほしいんだ、ってね。
また、彼は2022年1月8日に行われたAEW Darkの収録中、エディ・キングストンとの試合の中で彼の怪我させてしまい、キングストンとクリス・ジェリコの抗争の進行に影響を与えてしまったことで団体内部での評判が下がり、団体関係者からのコミュニケーションがなくなってしまったことを明かしました。
評判が悪い、あるいは今後起用する見込みのないレスラーとのコミュニケーションを取らない……。AEW Darkにすら出場できない状況が続き、2022年5月に契約が満了するマルコ・スタントもこの扱いを受けている、とジャネラは指摘しています。チャボ・ゲレロも同じような不満をぶちまけていましたし、「サイレント・トリートメント」はAEWのネガティブな「体質」なのかもしれません。
(Wrestling Inc, Cultaholic)