2016年、新日本プロレスのトップレスラーたちが次々とWWEへ移籍するという事件が起きました。
AJスタイルズ、中邑真輔、そしてカール・アンダーソン & ドク・ギャローズ。彼らの移籍は内藤哲也やケニー・オメガの台頭のトリガーとなりましたが、ファンにとっては寂しい出来事でした。
本人たちにとっても、WWEへの移籍は大変だったようです。Podcast番組「Busted Open Radio」にゲスト出演したギャローズとアンダーソンは、新日本からWWEへ移るにあたっての苦労を語りました。
アンダーソン: 慣れるのに時間がかかったね。理解に少し手間取った。新日本とWWEはとてもとても違うんだよ。例えば、新日本では、このレスラーがあのレスラーに勝つとか、全部ぶっ壊してよかったりとか、そういう感じだった。
ところが、WWEに行くと、「おい、The Good Brothersがスリーカウント取られたぞ」ってだけなんだ。どっちが?だれが?どうやって?あの世界では、タッグチームがもがき苦しんでいるのを見ることになる。誰がピンフォール負けするのか?どっちが負けないのか?そんなのはどうだっていいんだ。そんな馬鹿げた政治的なゲームを理解しようとしたよ。新日本ではそんなことはなかった。外国人である俺たちには理解できない政治があって、俺たちが気にすることではなかったんだ。
だから、あの頃は移行期だったと言える。俺たちはそれを理解し、学び、マスターできたと思うね。
ギャローズ: まあ、最初はちょっと時間がかかったよね。俺はその前にもWWEにいたことがあるんだけど、基本的に無口なキャラクターでさ。俺たちは言いたいことを言うのに慣れちまったもんだから、台本通りにやらなければならないプロモを任されたとき、「あ、これってセリフをそっくりそのまま喋らないといけないのか」と思ったね。俺たちが大好きなクソ話をするかわりに、自然なセリフを暗唱することに慣れなければならなかった。移行期だったんだよ。
タッグチームの哲学が違うということは、戦い方もまったく変わるということです。タッグ屋だったレスラーがWWEに入団し、そしてスターになっていくのはかなり大変なことなのでしょう。