2010年代後半のプロレス界最大のスターは新日本プロレスのケニー・オメガでした。
世界中のプロレス界に非常に大きな影響を与えるような活躍を披露し、AEW設立には欠かせない存在だったケニー。彼とオカダ・カズチカの抗争やクリス・ジェリコとのドリームマッチがなければ、現在のプロレス界はなかったでしょう。
激しいスタイルに身を投じていた彼の身体は満身創痍で、AEW世界王座のチャンピオンとして戦い続けた2021年のコンディションは最悪でした。その状態で戦い続けたことにより、長期欠場に追い込まれてしまうことに。AEWと新日本プロレスの合同興行「Forbidden Door」への出場が期待されていたものの、結局復帰が間に合うことはありませんでした。
ゲームイベント「CEO」のTwitchチャンネルに登場したケニーは、復帰への悲痛な思いを語りました。
もし、もう一度大きな後退があったとしたら……それで終わりだよ。おしまい。もう二度とこんなことはできない。1日に2・3回、本当に辛いリハビリをして、リングに戻る時にどういう状態でいられるかもわからない。まったくわからないんだ。怖いよ、本当に。怪我から復帰できた人たちを見ていると、そのことをただただ嬉しく思うね。
俺にはある種の期待がかかってるんだよね。それって既に非現実的なものだったりするんだけど、復帰した時にみんなの期待を裏切ってしまうようなことがあれば嘲笑されてしまうだろう。そんな毎日だよ。想像してみてほしい。1日に2・3回も、これまでにできなかったことをできるようになろうとしたり、うまくいかないことを回避するために思考を変えたりすることが、どれほど大変なことか。
みんなはこう思うかもしれない。「ケニーは怪我をしているんだ。それで休んでる」って。指を鳴らせば100%の状態で復帰できると。人生はそんな風にはいかないんだ。人間の身体はそんなに簡単じゃない。アスリートは大変なんだ。計画を立てて実行するのは本当に難しいことなんだよ。俺はどうなるだろうね?
ケニーの活動には賛否両論あり、AEWの顔でもある彼のもとには様々な意見が浴びせられます。ストレスもあるでしょうし、復帰までの道のりがうまくいかないことへのいらだちもあるでしょう。本当に大変な立場だと思います。
(Fightful)