ビンス・マクマホンがWWEの会長 & CEO職から退き、引退する。簡単に書けば1行で説明が済んでしまうこの出来事は、プロレス界最大手の団体に非常に大きな影響を与えます。
ビンスがクリエイティブから去ることで番組の内容は変わっていくでしょうし、どのような選手がプッシュされていくのか、という方向性にも変化が見られるかもしれません。
PW Torchのウェド・ケラーは、新たに共同CEOに就任したステファニー・マクマホンがポール・ヘイマンと非常に親しくしていることを指摘。今後のヘイマンに注目すべきだという意見を述べています。
ポール・ヘイマンはECWを率いてプロレス界に革命を起こした。彼の存在なくしてAttitude Era(WWEの黄金時代とされる90年代終盤から2000年代前半までの時期)はあり得ない。その後、彼はWWEにやってきて、ステファニー・マクマホンと強く反発しあった時期もあった。しかし、ここ数ヶ月、2人は仲が良いようだ。
ヘイマンのことは注目するべきだね。彼は本当にスマートな男で、プロレスのことを知り尽くしている。[…]ブロック・レスナーやロンダ・ラウジー、ローマン・レインズといったビッグネームとのつながりもあるしね。だから、物事の成り行きによっては、ステファニーとHHH(タレント・リレーション部門の責任者として復帰)がポールを頼りにし、夫婦の側近になるかもしれない。WWEを次の時代に導くことのできる、かなり強力なトリオになるわけだ。そして、ニック・カーン社長がビジネス面を担当する。こんなことになるかもしれないんだから、ポール・ヘイマンに注目したいね。
ビンスが引退した後のクリエイティブを仕切るのはRAW & SmackDownのエグゼクティブ・ディレクターを務めるブルース・プリチャードです。しかし、彼以外の人物が陣頭指揮を取るのであれば、それはヘイマンかHHHになるべきでしょう。
ヘイマンは2019年6月から約1年間、RAWのエグゼクティブ・ディレクターを務めていました。その頃に彼がプッシュを企んでいたのは、リコシェやアリスター・ブラックといった若者受けする選手たち。NXTでファンを大興奮させていた試合巧者たちです。
HHHの好みは彼が率いていた時代のNXTを見ればわかります。もし2人のどちらかがクリエイティブを仕切るようになれば、WWEには大きな変化が訪れるかもしれません。