ビンス・マクマホンの復帰により、団体売却へ大きく舵を切ったWWE。
売却が実現した場合に、団体の方向性にどのような影響が及ぶのかは不明です。ハッキリしているのは、ビンスや妻リンダ、娘ステファニーらのマクマホン・ファミリーが大金を手にする、ということ。レスリング・オブザーバーの報道によれば、ビンスは約26億ドル(約3500億円)を懐に入れることができるそうです。ただし、ビンスの存在が売却交渉の妨げになっているという話もありますが…。
WWEを買収するには大金が必要になります。その具体的な金額はどの程度なのでしょうか?Bloombergのルーカス・ショーのレポートによれば、ビンスは買収候補に対して約90億ドル(約1兆2000億円)を求めているとのこと。WWEの現在の評価額は66億5000万ドルなので、割高な金額での売却成立を希望しているそうです。
また、報道によれば、WWEは既にいくつかの買収オファーを受けているとのこと。具体的な企業名・団体名は明かされず、オファーの金額も不明ですが、ニック・カーンCEOがほのめかしていた「早期の売却実現」に向けた動きが団体内にあるようです。
ショーが「WWE買収に強い興味を示すだろう」と考えているのは、UFCの親会社エンデバーとサウジアラビア政府系投資ファンドPIF。エンデバーが買収に乗り出す場合は共同出資者を募る必要がありますが、莫大な資金力を誇るPIFは単独で買収が可能でしょう。先日は任天堂の株を大幅に買い占めましたPIFですが、余裕はまだまだあります。
また、AEWを運営する大富豪カーン一族もWWEの買収に興味を示しています。一族の純資産は推定123億ドル。エンデバーと同様に共同出資者を募る必要はありますが、ライバル団体のオーナーがWWEを買収するかもしれない、という事自体がとてもスリリングです。