2022年9月のPPV「ALL OUT」終了後のバックステージで勃発したThe Elite(ケニー・オメガ & ヤング・バックス)とCMパンクの大喧嘩は、団体のクリエイティブに大きな影響を及ぼしただけでなく、各方面からCMパンクやAEWの問題点に批判が集まるきっかけになりました。
2021年のプロレス界へ復帰した直後のパンクは熱狂的に歓迎されていましたが、AEW世界王座を巡るハングマン・ペイジとのリアルな人間関係の悪化や、ロッカールームでの良くない振る舞いが報じられるようになると批判の声が高まるようになり、これがALL OUTでの大喧嘩に繋がっていきました。パンクは「AEWがDirt Sheetによる報道から守ってくれなかった」ことに憤っており、特に副社長のバックスに対する怒りが高まっていたようです。
大喧嘩の後、重鎮クリス・ジェリコはパンクに向かって「お前はロッカールームのガンだ」と言い放ちました。Daily Mailによるインタビューの中で、ジェリコは大喧嘩に動揺するレスラーたちを鼓舞するメッセージを送ったことや、「AEWのロッカールームはひどい状況だ」と報じられたことへの反論を語りました。
みんなに、「ぜんぶOKになるよ」と伝えたんだ。AEWのロッカールームは素晴らしい。素晴らしい人たちがいて、まだ設立から間もない団体に勢いを生み出してくれている。
いろんなことがあるよ。レスラーたちの中には、こんなことを経験したことのない若い男女がたくさんいたけど、ああいうこともこのビジネスの一部だ。メディアによって、「AEWのロッカールームがゴミのようになっている」と不当に報じられたりもしたが、実態はそうではなかった。あんな間違った報道を読んだファンが、それが本当なんだと思うことは望んでないよ。
誰でもああいう経験をするものだ。俺だって、ロッカールームでの乱闘を経験したことがあるよ。俺たちは前進し続けなければならない。ジョン・モクスリーとブライアン・ダニエルソンと俺でしっかりと手綱を取り、制御が効かなくなる前に「懸念や問題があれば話し合おう」とみんなに伝えたかった。一緒に乗り越えて強くなろう、ってね。
これはロッカールームのみんなにとっても、ファンにとっても素晴らしいことだ。ファンだって、すべてが前進し続けていることを知りたいだろう。そして、俺たちは船を正すのに非常にいい仕事をした。最も重要なのは、「大丈夫だから」とみんなに知らせることだった。これは世界の終わりなんかじゃない。起きたことに対処し、結果として強くなればいいんだ。俺たちはそうした。
ジェリコ、モクスリー、そしてブライアンの素晴らしいリーダーシップのもとで結束し、困難を乗り越えたレスラーたち。2023年6月にCollisionの中心人物として復帰したパンクは相変わらず人間関係の問題が取り沙汰されていますが…。
(WrestlingNews.co)