2023年6月にCollisionで復帰したCMパンクは、2022年9月にThe Elite(ケニー・オメガ&ヤング・バックス)と大喧嘩して返上することになったAEW世界王座のタイトルベルトを持参してリングに上がりました。
現王者のMJFが持つベルトとは別物ですが、パンクは自分が持っているベルトこそ「リアル」だと主張し、All Inでサモア・ジョーを相手に「リアル」王座の防衛戦を行いました。
試合に勝利したパンクですが、試合直前にバックステージでジャック・ペリーと喧嘩したことが原因で解雇され、「リアル」王座はお蔵入りすることになりました。
現在、ジョーはMJFの持つAEW世界王座に照準を合わせ、現地9月20日開催のニューヨーク大会Dynamite・Grand Slamでタイトルに挑戦します。
一部のファンの間では、ジョーがMJFに挑戦することは、パンクが解雇されたことにより実現しなかった「MJFとパンクの抗争」の穴埋め的な決断だったのではないか、という憶測が広まりました。確かに、ジョーを相手に「リアル」王座を防衛したパンクが、現王者のMJFと対戦するのは理にかなったストーリーラインだと考えられます。
しかし、Fightfulによれば、MJFとジョーが対戦する計画は元々あり、MJFとパンクの抗争計画はなかったのだそうです。All Inでパンクと対戦したジョーには、2つのタイトルに絡む計画が用意されていた、ということになります。
要するに、パンクの解雇がAEW世界王座の計画に与えた短期的な影響はなかった、ということ。長期的な計画の変更を強いられることにはなったかもしれませんが、プロレスは計画変更が珍しくない世界です。
MJF、アダム・コール、ジョー、そしてロデリック・ストロング。WWEやROH時代の因縁や友情が複雑に入り乱れたストーリーはファンからの大きな注目を集めています。
(Fightful, Wrestling Inc)