ビンス・マクマホン時代のWWEは、非常に多くのライブイベントを開催してきました。
全米をツアーして、テレビ番組としては放送されないショーを開催。スター選手たちが多数出演するためチケットは売れ、グッズ販売の機会にもなる。その反面、試合に出場する選手たちの負担は大きく、ローマン・レインズやジョン・シナといったトップスターも年間200を超える試合に出場することがありました。
HHHがクリエイティブを担当するようになった2022年以降もライブイベントは開催されていますが、以前ほどの頻度ではなくなりました。PWInsiderによれば、WWEは今後さらにライブイベントの開催数を減らしていく方針で、2025年はその傾向が顕著に現れるそうです。
WWEの親会社TKOの社長を務めるマーク・シャピロは、ライブイベントについて「わずかに利益が出る程度」と評価しています。収益が大したことがないのに、選手たちやスタッフへの負担は大きい。それならば、削減してしまってもいいのでは……。WWE内部では、そういった議論があったのかもしれません。
WWE殿堂入りレスラーのブッカーTは、ライブイベント削減計画について、自身のPodcast番組の中で次のようにコメントしました。
WWEは他のやり方で大きな収益を上げてるからね。ライブイベントを減らしても大きなダメージはないだろう。
あのビジネスモデルが素晴らしい機能を果たした時期もあったんだ。でも、そのモデルを変える必要があると本当に思う。選手たちにかかってるプレッシャーが見えるからさ。長期間ロードに出てる選手たちのその後の影響も見てる。家族生活、妻や子供たちにどんな影響があるかも分かってる。俺だってそういう経験をしてきたから、理解できないってわけじゃない。
完全になくすわけじゃないけど、選手たちが少しは家庭生活を送れるように一歩引くことはできる。それは選手たちにとって素晴らしいことだと思うんだ。本当にそう思う。
(411 MANIA)