2020年、新型コロナウイルスのパンデミックが世界を襲い、プロレス界にも非常に大きな影響が及びました。
アメリカのインディシーンを代表する団体だったROHは経営状況が悪化して2021年末に活動停止に追い込まれ、参戦していたレスラーたちは仕事に困るようになりました。WWEでは人件費削減のための大規模なリストラが続いており、業界関係者たちの間に雇用への不安が蔓延していました。
ROHや新日本プロレスでの活動で知られるHouse of Blackのブロディ・キングは、2022年1月にマラカイ・ブラックのタッグパートナーとして初めてAEWのリングへ上がりました。彼とAEWを結びつけたのは、長いライバル関係にあるダービー・アリン。彼がいなければ、キングはサイドビジネスに取り組みながらタイトル戦線で活躍する……という現在のような立場を築けなかったかもしれません。
ブロディ・キング「AEWのいいところは自己表現ができるところ。WWEでは自分のバンドは続けられなかったかもしれない」
プロレスラーとしてAEWで活躍中のブロディ・キングは、バンドGodshateのリードボーカルとしても活動しています。 WWEと比べ、AEWはレスラーたちのサイドビジネスに寛容で、レ...
最新のインタビューで、彼はダービーへの感謝や相性の良さについて語りました。
ROHが活動を停止した次の日、ダービーから「これがトニー・カーンの電話番号だ。君からの連絡を待ってるぞ」というメッセージが来たんだ。こういうことって、一生かけても恩返しできないよね。
俺とダービーは、生き方のすべてで意見が合うわけじゃない。お互いへのリスペクトはあるし、どこかに愛情のようなものを感じているのかもしれないけど、時には殴り合って理解を深めなきゃいけないこともある。
プロレスラーの中には、本当に相性の良い相手を見つけられない人もいると思うんだ。でも、キャリアの早いうちにそういう相手と巡り合う人もいる。俺は幸運だった。ダービーと俺は、どんな状況でも限界まで互いを追い込もうとする。可能な限りの痛みを与え合える関係なんだよ。
(PWMANIA)
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