5月25日に旗揚げ興行を行うAll Elite Wrestling。同団体の副社長に就任した元新日本プロレスのケニー・オメガがインタビューで面白い発言をしていました。比較されがちなWCWとの違いを、WWEをキーワードにして語っています。
WCWとの違いはWWEへの意識にあり
The Eliteを中心とするAEWは、レスラー主導の団体という点でWCWと比較されることがあります。また、日本では、ビッグスポンサーがついているという共通点からSWSと比較するファンも。
元WWEのザ・ハリケーンことグレゴリー・ヘルムズは、AEWがWCWと似ているという点については心配していないようです。
WCWは札束でぶん殴っていただけだったけど、AEWは彼ら自身の資本でよりスマートにやるだろう。この点には気をつけていると思う。ジェリコはかつてWCWにいたから、失敗の数々を目にしていたわけだ。ネームバリューだけのプロレスはやらないだろう。リング上のことだけではなく、ビジネス面においても彼は経験豊富だ。彼の「経験」はAEWがまさに必要としているものだよ。
https://wrestlingnow.info/archives/1038
ケニーはWCWとの類似点についてこんなコメントをしています。
我々とWCWの違いは、例えばWWEへの意識にある。WWEの対抗馬になろうなんて思ってないよ。
他の人たちは知らないけど、我々はプロレスにおける代替案になることに集中している。新しいプロレス界では、ファンはストリーミングサービスでいろんなものを見ることができるようになると思う。だから、WWEのことが好きならWWEを楽しんでほしいし、見てほしい。
今後のプロレス界の変遷
ヘルムズは、AEWの出現によって「WWEとWCWによるマンデー・ナイト・ウォーズが勃発した時のようなものを求めてる」と語っていました。お互いにライバル意識を燃やし、潰し合いが行われていた頃のような熱気を。ただ、AEWとしてはあくまで競争が生じればいいし、ファンとレスラーの双方に選択肢ができればいい、という考え方を持っているようです。これはThe Elite内に共有されたもので、立ち上げ発表当時から繰り返し述べられています。
ただ、実際にどうなっていくかはわかりません。WWEはAEWを強く警戒しているし、ROHは新日本プロレスとタッグを組んでマジソン・スクエア・ガーデンに乗り込んできます。AEWは世界中のインディ団体と提携して新たなプロレスを見せていくでしょう。AEWの登場によって、プロレス界が変わることは間違いありません。どう変わっていくのかに注目しましょう。個人的には、WWEにとっては良い変化しか起こらない気がしますね。
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