2022年に開催されたAEWと新日本プロレスの合同興行Forbidden Door第一回大会には、あるカードをめぐる危機的な状況がありました。
新日本のトップレスラーで、海外人気が非常に高い石井智宏は、マラカイ・ブラック、PAC、ミロと共にAEWオールアトランティック王座戦4wayマッチに出場する予定でした。しかし、負傷により欠場を余儀なくされることに。代役に抜擢されたのは、この試合への出場権を賭けたトーナメントに出場し、石井に敗れてチャンスを失ったクラーク・コナーズでした。
急遽巡ってきた出番。自分よりも圧倒的に実績を残している先輩たちとの試合に挑んだ彼は、爆発的なパワーを披露して観客を魅了しました。彼のキャリアにおいて、この試合は欠かせないものです。
最新のインタビューで、彼はこの試合への出場を振り返り、次のように語りました。
俺がレスリングを始めた頃は、”ザ・ハイブリッド” クラーク・コナーズってギミックだったんだ。スピード、パワー、頭脳…何でもできるっていう意味だよ。
俺は一つのスタイルに縛られるのが好きじゃない。最高のプロレスラーっていうのは、コメディもできれば、メインイベントで観客を泣かせることもできる。バク転もできるし、パワームーブも決められる。俺はどんな環境でも、自分が求められる役割をこなせる自信がある。
Forbidden Doorでは、石井が出られなくなったことで、俺が代役になった。しかも、相手はAEWのトップ選手ばかり。俺は知名度のない状態で、いきなり3人のスターと戦うことになった。でも、そんな試合でも自分をどう見せるか、どう戦えばいいかを考え、しっかりアピールできたと思う。
どんな試合、どんなセグメント、どんなチャンスでも、求められることをやって、それを誰よりもうまくやる。それこそが一流のプロレスラーの証だと思っている。重要なのは、単なる勝敗やカードの位置だけじゃないんだよ。
(Fightful)
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