以前と比べて、プロレスラーとして活動を始めること自体は容易になったプロレス界。成功するための努力は変わりませんが、多様なバックグラウンドを持つレスラーたちがファンを沸かせています。
AEWのトップレスラーであるケニー・オメガは、こうした業界の変化を「進化の過程だ」と冷静に分析。プロレスラーになりやすくなった要因として、業界の裏事情が外の世界にも知れ渡っていることや、影響力重視の風潮がある、と指摘しています。
最新のインタビューで、彼はこうした業界の変化についての私見を述べました。WWEで活躍する迷惑系Youtuber出身のローガン・ポールについて否定的な立場を取る彼は、影響力が実力よりも評価されてしまうことをあまりよく思っていないようです。
昔はプロレス界の裏側なんて誰にも教えなかった。「バックステージで何が起きているのか」「選手がどう暮らしてるか」なんて絶対に言わなかったものだよ。でも今は、ほとんど扉が開いてる状態だ。
今は影響力や発信力が重視される時代で、映画にキャスティングされる基準がSNSのフォロワー数だったりする。ローガン・ポールはYoutuber出身のWWEスーパースターだけど、彼も「プロレス、やってみようかな」って感じで初めただろ?エージェントに勧められたのかもしれないけどさ。「身体もできてるし、ファンもたくさんいる。WWEは歓迎してくれるさ」ってね。
彼らはどれだけリング上での経験を積んできたんだろう?そのキャリアに価値はあるのか?もはや、そんなことは関係ないのかもしれないね。これが進化の過程ってやつだ。
実力主義ではない側面が台頭し、インフルエンサーにチャンスが与えられがちな現状を冷静に分析するケニー。他分野から身一つでプロレス界へ飛び込み、叩き上げでスターへと成長した伊藤麻希や中野たむ、上谷沙弥のようなタイプのレスラーとは異なる形で注目を集めるポールのような存在は、今後も増えていくのでしょうか。


(Wrestling Inc)
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