現地9月20日、AEWはPPV・ALL OUTを開催します。これに対抗し、WWEは同日にメインロースター参加のPPVの開催を検討しており、メインイベントにジョン・シナVSブロック・レスナーが計画されているといいます。
この件は、年々激しくなるWWEのAEW対策の1つ。7月には、AEW・All Inに対してWWEがNXT: The Great American Bash、Saturday Night’s Main Event、そしてEvoluitonの3大会をぶつけました。この背景には、WWEの「AEWが次のテレビ放映権契約をまとめる前にプロレス界から排除したい」「その日のプロレスの話題をAEWに独占されたくない」という意向があるといいます。
ALL OUTにシナVSレスナーをぶつけられたら、AEWに大きなダメージがあるのは必須。レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーによれば、AEWがALL OUTの開催時間帯を夜から昼~夕方にずらして直接対決を避ける可能性もある一方で、WWE側がショー開催の正式発表を送らせていることから、AEW側の調整が難しくなる可能性があるようです。
もしALL OUTとシナVSレスナーの直接対決となれば、ALL OUTの視聴者数に大きな影響が出る……とメルツァーは指摘。仮にWWE側のPLE購入件数が2万件を超えれば、AEW側には約60万ドル(約8,800万円)の収益源となる計算だといいます。とはいえ、AEWには年間1億8000万ドル(約264億円)のメディア契約収入があり、大きな打撃にはならない、とも指摘されています。
また、メルツァーは「この件からもわかるように、HHHとニック・カーン社長のコンビはビンス・マクマホンよりもAEWを強く意識している。AEWが旗揚げした2019年から、ビンスはAEWを潰そうとしていた」とコメントしています。
また、AEWが現地12月27日に開催するPPV・Worlds Endに対し、WWEはシナの引退興行を同日開催する事も検討されているといいます。WWEとAEWの戦いは、WWEとパートナーシップを結ぶTNAも巻き込んで激しさを増しています。


(Inside The Ropes, Wrestling Observer)
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