プロレスは常に進化しており、その時代ごとに「何が重要か?レスラーたちは何をしたいのか?」は変わります。様々な経験を積んだ幅広い年齢層のレスラーがおり、レジェンドたちも自らの価値観で発言することにより、プロレス界の多様性や進化が続いてきました。
先日、ブッカーTが「レジェンドたちは今のプロレス界に口出しするべきじゃない」と語っていたように、一部では「昔の価値観で今のプロレスを批判するレジェンドたち」に対する反発もあります。しかし、レジェントにも言いたいことはあります。
テディ・ロングは、最新のインタビューで現代プロレスに欠けている2つの要素、「ストーリーの完結」と「セル」がいかに重要かを語り、それがないがしろにされているのはダメだと批判しました。
今のプロレス界でも、ストーリーラインは大きな役割を果たしていると思う。だが、彼らが何かを始めても、それを終わらせないのをよく見るよね。そこが理解できないよ。もしファンが何かをストーリーを追いかけ始めても、それが突然なくなってしまうわけだから。
かと思えば、また新しいストーリーが始まり、「こっちを最初から見てね」と言われる。今のプロレス界は、ファンがストーリーを消化し、何が怒っているのかを理解するための時間を、一つのストーリーラインに割いていないと思う。
セルについても大問題が起こってる。誰もダメージ表現をしないんだからな…。なんてことだ、まったく。
フィニッシャーで試合を終わらせるために試合を構築する技術は失われているよな。昔はフィニッシャーに明確な意図があった。その時が来たら、レスラーは必殺技を繰り出す。そしてファンは「ああ、終わるな」と思ったものだ。
今のプロレス界に必要なのは、特定の誰かにすべての試合を監視させること。そして「ちゃんとセルをしろ!」とレスラーのケツを蹴り上げることだ。適切なダメージ表現が金を生むんだよ。バッドアスなヤバいヤツにプロレスを監視させろ。セルの大切さを身体で教えてやれ。
ストーリーとセルの重要性は、アンダーテイカーやテッド・デビアスらも繰り返し指摘しています。プロレスを取り巻く環境や視聴方法、ファンの興味関心が変わったことも影響しているのでしょうが、レジェンドたちはこれからも「言うべきことは言い続ける」でしょう。

(Fightful)
あわせて読みたい

