ニック・ネメス(ドルフ・ジグラー)が受け身がうますぎて注意された過去を告白「キャリアに悪影響だった」

WWETNAインタビュー

受け身の名人として知られるニック・ネメス(ドルフ・ジグラー)が、あまりにも達者な受け身を控えるようWWE上層部から求められた過去を明かしました。相手の技を強烈に見せる技術で知られる一方、その技術が自分のキャリアの足を引っ張り、世界王座を狙ううえで不利になっていたと振り返っています。

現在はTNAで活躍するネメスは、相手の攻撃を派手に受け、強烈なダメージを負ったように見せる技術で高く評価されてきました。芸術的とのいるその技は、多くのファンや対戦相手の印象に強く残っています。

Fightfulのショーン・ロス・サップによるインタビューで、ネメスはWWEの育成時代から磨いてきた受け身の技術が、やがて自身の立場に悪影響を与えるようになった経緯を振り返っています。

ネメスによれば、プロレスのトレーニングを始めた当初は、リップ・ロジャースやジム・コルネットから大げさなリアクションを取るよう指導されていました。しかし、WWEがリアリティを重視するようになると、そのスタイルを変える必要があったそうです。

大げさなことをやっていたのは、最初の数年間だよ。変な話なんだけど、トレーニングを始めた頃、リップ・ロジャースやジム・コーネットから「アームリンガーをかけられたら、会場の四隅を全部回って、どれだけ痛いか全員に伝えろ」って教わったんだ。俺は練習を始めて3カ月間、とにかく必死にやっていた。
週4日の練習があって、夜にも戻って同じクラスをもう一度受けていたんだ。インディー団体での経験がなかったから、ほかのみんなに追いつきたかった。俺は大学レスリング出身で、周りには何かしら経験のある連中がいたけど、俺にはまったくなかった。だから吸収できるものは全部吸収しようとしていたんだ。「よし、大きく、何でも大げさにやるんだ」ってね。
ところが、3カ月もするとビンスが「これからはリアリティの時代だ」って言い出した。何もかも真剣で、誰も大げさな受け身を取らなくなった。俺はそれまでの3カ月間、週7日、毎日何時間もかけて大げさな受け身を叩き込んでいたんだよ。だから今度は、それを少し抑えるように自分を訓練し直さなきゃいけなかった。
ミスター・パーフェクトことカート・ヘニングは本当にうまかったよね。漫画みたいに大げさな時もあったけど、それでよかったんだ。1989年、90年、92年頃はね。少しくらい大げさでもよかった。でも俺たちはリアリティ重視の時代の選手なんだ。
だから俺は「わかった、たまに派手な受け身を取ろう。決め技を受ける時には、コーナーのターンバックルや相手の膝に全身でぶつかろう」って考えたんだ。
試合終盤の最後のニアフォールや決着の場面では、観客に「MMAでノックアウトされたみたいだ。こいつは完全にやられたぞ」と思わせたかったんだよ。

WWE幹部から「受け身がうますぎる」と注意された過去

表現を抑えるようになってからも、ネメスの受け身はWWE内部で話題になっていました。試合後にはビンス・マクマホンから「本当に怪我をしていないか?」と心配されることが何度もあり、上層部から直接「受け身を抑えろ」と求められたといいます。

試合を終えてバックステージに戻ったら、ビンスから「おい、大丈夫なのか?」って言われたことが20回か30回はあったよ。俺は「そのために俺に金を払ってるんだろ。これが俺の仕事なんだから」って答えていた。
それだけ全力でやっていたから、ほかの選手たちや団体の幹部まで驚かせられるのがうれしかったんだ。でもある時、かなり上の立場の人に呼び止められて、「受け身がうますぎる。相手を引き立てるのがうまいのを、少しやめてくれないか?」って言われたんだよ。
俺は「どうだろうね」って答えた。数年ごとに少しずつ受け身を抑えて、もっとリアルな表現に変えてはいたんだよね。でも、ノックアウトは本当にノックアウトされたように見せたい。それをちゃんとやりたかったんだ。
自分の仕事にプライドを持ちすぎているんだろうね。たとえそれが自分の不利益になっても、俺が相手にやっているような受け身を、誰も俺に返してくれなくてもさ。
実際、自分のキャリアに悪影響が出ているんだ。でも、どうしてもやめられない。
その人からは「ブローグ・キックをそんなにうまく受けるな。ボスが毎週お前に食らわせるようになるぞ」って言われたんだ。そしたら本当に毎週どころか、月曜と金曜の週2回になった。半年くらい、ずっとブローグ・キックを食らっていたよ。
でも、俺はそれが大好きだった。もちろん痛かったけどね。ビデオゲームでキャラクターが殺されたみたいな吹っ飛び方をしていたんだ。それを現実のリングでやっていた。みんな、ああいう受け身を見たがっていたんだよ。
でも、毎週のように必殺技を食らう姿を見たがられていたら、世界王者にはなれない。少しずつ、確実にそういう立場になってしまうんだ。
だから、そこから抜け出そうとはしていた。それでも、自分の試合では子供が飛び上がって「今、歯が抜けたぞ!」とか、「完全にノックアウトされた!」とか、「あいつら、本当に仲が悪いんだ!」って思うような場面を作りたかった。
2025年や2026年のプロレスでも、それこそがプロレスの魔法なんだよ。

(情報源: Fightful)

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