WWEは業界大手の団体ですが、ライバルたちの存在も忘れてはなりません。
90年代はWCWやECWも人気があり、2000年代はTNA、2019年以降はAEWが競合団体と呼べる規模で活動しています。業界内の「テレビ番組でも人気者になれる」優秀なレスラーの数は限られており、契約は争奪戦になることもあります。
2020年以降、WWEが経費削減のために所属選手を大量に解雇するようになると、彼らの一部がAEWへ移籍し、テレビ番組で活躍するケースが増えました。その多くはHHH時代のNXTで活躍していた選手たちで、HHHのことを慕い、またHHHも彼らのことを信頼している。そんな関係です。
HHHがWWEのタレント・リレーション部門 & クリエイティブの責任者に就任することで、プロレス界に大きな変化が訪れることが期待されています。レスリング・オブザーバーのデイブ・メルツァーは、HHHがAEWレスラーとの契約に熱心になる可能性があることを指摘。ビンス・マクマホン時代のWWEでは活躍できなかった、あるいは活躍の見込みがないと判断してAEWへ移籍したレスラーたちが契約切れを迎える時、HHHが彼らを欲しがれば、両団体の間で熾烈な争奪戦が繰り広げられるかもしれません。
人気と実力を兼ね備えたトップレスラーたちはその恩恵を受けることになりそうです。AEWとしては、WWEに引き抜かれそうなレスラーたちを適当に扱うことはできませんし、番組でしっかりと活躍の機会を与え、また資金面でも彼らが満足できる金額を提示しなければ、彼らを失ってしまうことになります。
HHHの地位が向上したことで、楽しい競争が更に激しくなるのであれば、これほど喜ばしいことはありません。
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(Wrestling Observer, Cultaholic)
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