AEWで名タッグチーム「FTR」のメンバーとして活躍するダックス・ハーウッドは、バックステージでの評判が地に落ちたとされるCMパンクの擁護者の1人です。
彼らは良好な関係を築いており、Dirt Sheetによって語られることのないパンクの「良き同僚」としての一面をハーウッドがメディアで語ることもあります。
自身のPodcast番組を立ち上げ、その第1回を配信した彼は、パンクとThe Elite(ケニー・オメガ&ヤング・バックス)の間に起き、パンクの評価を大きく下げることにつながったPPV「ALL OUT」終了後の大喧嘩や、パンクがAEWでの活動についてどのように考えていたのかを語りました。喧嘩が起きた現場にはいなかったものの、パンクと親しかったからこそ知っている、生々しい裏側です。
(ALL OUT開催が近づくにつれて、パンクがAEWでの活動に不満を抱くようになっていった、という噂について)そんなことはまったくないよ。ない。パンクはプロレス界の一員として働くことに喜びを感じていたし、楽しんでいた。
正直言うと、彼はAEW世界王座を任された時、「ベルトはいらない」と考えててさ。「ただ楽しみたいんだよ」と言ってた。でも、「パンクがベルトを巻けばAEWがより良くなる」というトニー(・カーン社長)の考えも理解していた。だから、ちょっと嫌々ながらベルトを獲得したんだ。
当時、彼は俺やキャッシュ・ウィーラー、MJF、ウォードロー、パワーハウス・ホブス…他にもたくさんいたけど、食事に連れて行ってくれたりしていた。いつも「おごり」だったよ。ロッカールームの女性たち全員にスターバックスのギフトカードを買って、匿名で配ったりしてさ。
(ALL OUTでの出番が終わった後の出来事、そしてパンクとThe Eliteの喧嘩について)ロッカールームの男連中はみんな呑んでいて、楽しい時間を過ごしていたんだ。ハグなんかしてさ。俺とジェイ・リーサルが地べたに座って大笑いしている写真もあるよ。俺は妻と娘を、キャッシュは彼女を連れてきていた。とても素晴らしい時間だったね。
試合が終わったあと、俺はシャワーを浴びて、サッと何杯か酒を飲んで、家族を連れてホテルへ帰った。ベッドで横になっていたら、あるレスラーから「これは本当なのか?」とメッセージが来てね。何のことだか分からなかったな。その直後、パンクの仲間から電話がかかってきて、何が起きたかを教えてくれた。「おいおい、お前嘘ついてるだろ。そんなこと、起こるわけがない」と言ったのを覚えてる。
あの夜、試合で血まみれになったパンクと俺はFaceTimeで話をしたんだ。「お前にはわかってほしい、話を聞いてほしい。これは本当に起きたことなんだ」と言っていた。俺は、「なあ、大丈夫か?何かしてほしいことはあるか?今すぐ助けに行くよ。体を綺麗にしてやろう」と伝えたが、「いやいや、いいよ。落ち着いた。大丈夫だ」と言われたな。これがあの騒動について最初に聞いたことだよ。
俺は喧嘩が起きた現場にいなかった。真実を知っているのは神だけだ。[…]報道には正しい部分もあるけど、疑わしい内容もある。ストーリーの一部しか伝わっていないか、どちらか一方に偏見や恨みを持っているように感じたんだ。俺も全容を知らないし、何人かから話を聞いたけど、それがあからさまな嘘だとも思わなかったね。でも、ファンは深読みしすぎだ。起こったことは起こったこととして、一旦落ち着いたほうがいい。
パンクに戻ってきてほしいんだ。AEWのロッカールームにヤング・バックスとケニー・オメガは必要だ。いるべきだよ。でも、CMパンクもAEWのロッカールームにいるべきだと俺は思う。この4人がいれば、AEWのロースターはより深く、良いものになる。ベストを目指す人たちだからね。
これは、俺から4人へのお願いだ。どうか、うまく行く方法を見つけてくれ。もしうまくいけば、長期にわたってプロレス界の未来を良くしていけるし、流れを変えていけるんだから。利己的に考えないでほしい。これから20年とか30年、男も女もプロレスで生計を立てていけるようになるためのことを俺たちはやっているんだよ。
ここまでの発言がレスラーから出たことはこれまでにありません。ハーウッドの切実な思いが語られています。
以前の報道では、パンクはAEWから退団する方向で話が進んでおり、彼自身もAEWでの活動に未練はないとされています。事態の解決はかなり難しい状況に思えますが、誰もがパンクを見捨てたわけではない、ということがわかります。
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