最近、WWEのPLEに黒人男性選手が出場していないこと、勝利していないことが話題になっています。
黒人男性選手の不出場は、先日開催されたBad Bloodで3回連続。最後にPLEで勝利したのは2023年のElimination Chamberでボビー・ラシュリーがブロック・レスナーをDQで倒した試合で、クリーンな勝利に限ると同じくラシュリーが2022年のSummerSlamでオースチン・セオリーを破ってUS王座を防衛して以来ありません。
この状況は、WWE内部でも問題視されていると報じられていますが、Bad Blood終了後の記者会見で、HHHは「肌の色も国籍も、一切区別していない」とコメントしています。
WWE殿堂入りレスラーで、黒人選手として黒人の後輩たちのサポートに尽力してきたブッカーTは、自身のPodcast番組でこの問題について語りました。偏見はない、黒人選手の出番が少ないのは選手数が少なかったり、PLE出場にふさわしい黒人選手が不足していることが原因だ……という私見を述べています。
偏見はないと思うよ。HHHがそういう見方をしているとは思えないな。個人的にはね。俺は毎週WWEで働いているから、ショーを成功させるために必要なことや、次のレベルに到達するために何が必要なのかを知ってる。
プロレス業界、プロレス団体に以前偏見があったか? これは間違いないね。アングルが微妙なこともある? そうだ。俺だってそういう経験をしたことがある。
でも、それが人種に関係していたり、誰かを意図的に軽んじているとは思わない。PLEに黒人選手が出ていないという話を聞いたけど、逆に聞きたいね。PLEに出るべき選手は誰なんだ? その選手たちは、PLEに出る理由となるようなアングルに関わっているかい?
言っておくけど、この業界は浮き沈みがある。この業界の事実として、白人の方が黒人よりも多いんだ。男性も女性も。ずっとそうだった。淡々とショーに出るだけでいい人なんていないんだよ。その才能がショーに出る価値があるかどうか、そして今アングルに関わっているかどうか。それで判断するんだ。時には、みんなが俺を見たいと思っても、俺の方が「休みたいなあ」と思っていることだってある。
プロレスというビジネスは、メリーゴーラウンドのようなものなんだ。ショーに出なければならない時もあるし、休まなければならない時もある。黒人と白人という観点からだけ考えると、判断を誤ってしまうんじゃないかな。
HHHが、黒人選手をショーに出したくないと思うような裏の動機があるとは思えない。むしろ、誰かをショーに出す動機だけがあるんじゃないかな。この段階で、肌の色や人種の問題だとは思わない。十分な才能があれば、優れた才能は必ず頭角を現すと思う。
ビアンカ・ベレアは自分の地位を勝ち取ったじゃないか。誰かがその地位を彼女に与えたわけじゃない。ジェイド・カーギルは素晴らしい仕事をしているし、次のレベルに到達しようと完璧に順応している。
ベイリーのような並外れた才能を持つ選手を見ると、彼女がカードに入っている理由がわかるだろ?俺が見ているのは才能だけ。PLEに出られていない選手たちが、PLEで素晴らしいパフォーマンスをできるだろうか? 結局のところ、最高の選手たちがチャンスを掴んでいるんだよ。
(Inside The Ropes)