団体設立時の思想の1つに「スポーツライクなプロレス」を掲げていたAEW。
かつて、トニー・カーン社長は、AEWとWWEの違いは「スポーツライクかどうかにある」と明言していた時期がありました。もちろん、AEWが生み出す名勝負を支えるのは試合に向けたストーリーでしたが、2023年には「ストーリー重視から新日本プロレス風のスポーツベースなブッキングへ方針転換する」と報じられ、トニーの右腕としてクリエイティブを支えてきたQTマーシャルがこれに反発して一時退団するなど、波紋を呼んだことも。


こうした背景もあって、「AEWにはストーリーがない」「ストーリーを語るのが下手」などと批判の声が上がることもあります。しかし、WWEでトップスターとして活躍した実績を持つ大ベテランのコープ(エッジ/アダム・コープランド)は、こうした批判に真正面から反論。スワーブ・ストリックランドとリコシェの抗争を例に挙げ、AEWで語られる素晴らしいストーリーについて持論を述べました。
このレベルにいるレスラーなら、誰でもいい試合はできる。いつ技を繰り出せるかどうかじゃなく、「いつ使うのか」が重要なんだ。
それを容易にするのがストーリーだ。例えばスワーブとリコシェが試合をしたら、それだけでも素晴らしいものになるだろう。でも、そこにプリンス・ナナやジミー・レイブのローブ(の因縁)が加わることで、試合の意味が何倍にも増すんだよ。
ハングマン・アダム・ペイジはどの抗争でも見事にストーリーを語っているし、スワーブもそうだ。そしてリコシェも、AEWに来て自由に表現できるようになったことで、新しい創造に挑戦し始めている。
トニー・ストームが創り上げた、これまでにない独創的で楽しいキャラクターも素晴らしい。こういう要素は常に必要とされるし、なくなることはないよ。
(Fightful)
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