レジェンドレスラーたちが現在のプロレス界に苦言を呈す光景は、どこの国でも見られるものです。
アンダーテイカーやブッカーT、ババ・レイ・ダッドリー(ブリー・レイ)など、発言のプラットフォームを持つレジェンドたちの発言は頻繁に話題になり、彼らがプロレス界を批判すると賛否が分かれがちです。ただ、それはそれだけ「こうすれば、もっと良くなるのに!」というアイデアがあることの裏付けでもあります。
ハードコアマッチのレジェンドであるミック・フォーリーは、彼らと比較すると批判的な意見をたくさん持っているわけではありません。しかし、出演したPodcast番組で、「一つだけ、現代プロレスに不満がある」と語りました。なるほどな、と思ってしまう内容です。
俺の唯一の不満は、ファンや一部のレスラーが「良い試合」の形が一つしかないと思ってることだ。そうじゃない。素晴らしい試合は色々な形があるんだ。
例えば、俺はかつてイギリスツアー中にブレット・ハートと非公式戦をしたことがある。あの試合は普通じゃなかった。試合構成の順序を逆にしたんだ。最初から最後に進むんじゃなく、最後から始めて逆に構成した。それでも機能したよ。あの映像が手元にあれば、今の選手たちに「違う方法でも試合は成立する」ってことを見せられるのにと思うよ。
若い頃、リック・フレアーのような正統派のレスラーたちから「そんな試合をしていたら、30歳までに車椅子生活になっちまうぞ!」と言われたものだよ。でも、次第に俺のスタイルも受け入れられるようになった。
時代の流れに逆らう少数のレスラーがいてもいい。すべての「良い試合」が同じ構造である必要なんてないんだ。
固定観念にとらわれず、自由な発想で新たな「良い試合」のスタイルを切り開いてほしい…という願い。確かに、もっと革命的な試合が行われ、それが新たなスタイルとして浸透していくと面白そうですね。


(Wrestling Inc)
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