アメリカでの新型コロナウイルスの流行はプロレス界にも大きな影響を与えています。WWEのレッスルマニアはWWEパフォーマンスセンターを含む複数会場からの無観客配信になることが決定し、RAW・SmackDownの無観客放送は今後も続く見通しです。
最大手の団体にも莫大な経済的損害が出ているのですから、インディシーンへの影響はより深刻です。多くのイベントが中止に追い込まれ、団体もレスラーも厳しい状況にあります。MLWで活躍するブライアン・ピルマン・ジュニアが、生の声を語りました。
かなりワイルドだ。今週末に予定されていた最後のイベントがキャンセルされたところだよ。今は経済的に非常に厳しい状況にある。先週末のラスベガスのショー( FSW Mecca VIのこと。「インフルエンザのような症状がある」という理由で出場をキャンセルした)はキャンセルしなければならなかったし。今にして思えば、行ってみたかった。お金を稼げるからね。でも、同時に、良い決断をしたとも思う。自分自身と仲間、ファンを守ることになったわけだから。
荷物も服もすべて準備して、ライドシェアのサービスを呼ぼうとした時、凍りついてしまった。どうしてもできなかった。とても、とても嫌な感じがしたんだ。「今車を呼んで、飛行機に乗り、咳やくしゃみをしながらショーに出たら、世界一のアホになるんじゃないか」って思ったんだ。
試合をして金を稼ぎたくてもイベントが中止になり、体調不良を押して試合に出ることは絶対にできない、という状況。かなり大変そうです。
ここに座って、すべてのファンに「外に出て俺のTシャツを全部買え」なんて言えないよね。彼らの多くが仕事を失っているわけだから。こういう人は世界中にいる。「ヘイ、あちこちでTシャツを余分に買って、サポートしてはくれないかな」と言うのは自分には有益だけど、仕事を失っているのはレスラーだけじゃない。多くの人が失業し、請求書を支払えなくなり、多くの困難に直面するだろう。
結局の所、いちばん大切なのは家族だってことをみんな知ってる。だから、他人を助けたり、ものを買うことを考える前に、家族や子どものケアをしてくれ。
グッズはプロレスラーにとってとても大切な収入源の1つですが、この状況ではファンにグッズを買うこともなかなか勧めにくいようです。日本では興行を再開する団体も増えてきていますが、アメリカではいつまでこの状況が続くのか……。来年には、インディシーンは全くの別物になっているかもしれません。その可能性はゼロではないでしょう。経済的に余裕のある方は、ぜひ支援をお願いします。Fightfulがまとめた支援リストは下のリンクから。
(Fightful)