TNA世界王者のニック・ネメスが、現在のTNAでの王座戴冠を、かつてWWEで世界ヘビー級王座を巻いた時期と比較しました。出演したPodcast番組で、両者の最大の違いは、TNAでは負けてばかりの選手ではない点にあると語っています。
ネメス(WWE時代のリングネームはドルフ・ジグラー)は2013年にMoney in the Bankの権利証を行使してアルベルト・デル・リオを破り、世界ヘビー級王座を獲得しました。ネメスは、当時と現在の違いを次のように説明しています。
違いはこういうことだ。悪く言うつもりはないし、WWEでの時間は本当に好きだった。ただ、俺はたぶん95%は負けている選手だった。自分でも「これは観客が応援したくなるような相手じゃないな」と思ったものさ。
それでも観客は、「こいつは勝者じゃない」とは決して言わなかった。俺の仕事ぶりと、その姿勢を認めて、ずっと付いてきてくれたんだ。
だからあのキャッシュインが決まったとき、すでに一試合を終えて片脚では立つこともできないヒールを、ヒールの俺が仕留めようとしたあの場面で、観客は声をからして大歓声を送ってくれた。
あの感覚は一生忘れない。あれを作り上げたのは観客だ。良い場面にも、最高の場面にもなり得た。観客が俺を見限らなかったからこそ、あれは生まれたんだ。
それがあの瞬間を特別なものにした。そういう瞬間を味わうと、思うんだよ。「人生で、あれ以上に気持ちの良かったことはない」ってね。
TNAでの戴冠をどう語ったか
ネメスは、現地6月28日のSlammiversaryでマイク・サンタナを破り、自身2度目のTNA世界王座を戴冠しました。TNA世界王座については、次のように語っています。
今の俺の勝率は60%、まあ65%くらいかな。正確な数字は分からないけどね。
とにかく、99%負けているのに「こいつはプロレスがうまいんだと無理やり信じ込んで、王者にしてやってくれ」というタイプの選手じゃない。勝ち越している選手なんだ。大きく勝ち越しているわけじゃないにしてもね。
しかもそこには、こういう物語が通っている。「サンタナ、お前は感情的になりすぎだ。俺がどれだけすごいかを、今ここで教えてやる。ここで挑戦を宣言して、お前を一対一で倒し、退場させてやる」とね。
王座の価値の測り方をどう見るか
注目したいのは、ネメスが王座の価値を「ベルトそのもの」ではなく「物語と説得力」で測っている点です。WWE時代は負け役も多かったものの、それでもキャッシュインの瞬間が輝いたのは観客が彼を見限らなかったからだと、本人が認めています。
裏を返せば、これはWWEでの自身の扱いに対する静かな評価でもあります。勝ち越す選手として物語を積み上げられる現在のTNAに、ネメスがより大きな手応えを感じている様子がうかがえます。
(情報源: Rewind Recap Relive / Wrestling Observer)
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