【WWE】ジョン・シナがハルク・ホーガンとリック・フレアーの生き方を考察「役を降りるのは難しい」

WWEインタビュー

ジョン・シナが、プロレス界のビッグスターであるハルク・ホーガンとリック・フレアーがリング上のキャラクターと素顔を切り離せなくなった理由を語りました。1980年代の過酷な興行日程や、プロレスを本物の勝負として見せる業界の慣習が、2人の生き方にも影響したとの見方を示しています。

2025年に亡くなったホーガンは、1980年代にWWEのアメリカ国内における勢力拡大を支えた看板スターで、ポップスターとして様々なフィールドで活躍しました。

フレアーはNWAやWCWを中心に世界王者として長く活躍し、WWEでも世界王座を獲得した伝説的な選手。豪華な衣装や派手な言動で知られるネイチャー・ボーイというキャラクターを貫いてきました。

彼らは、プロレスラーとしての活躍だけでなく、プライベートまで「ハルク・ホーガン」「リック・フレアー」として認識され、彼ら自身もそれを前提として振る舞うことがありました。Podcast番組「What Now? with Trevor Noah」に出演したシナは、司会者から、「2人のレスラーは年月とともに変わってしまったのか、それとも世間から誤解されていたのか?」と質問されました。シナは、当時のプロレス業界の特殊な環境を振り返りながら、次のように答えています。

もっと複雑な話だと思う。当時はプロレスを本物の勝負として売っていた時代だ。選手たちは「これは本当の闘いなんだ」と見せていた。だから、演じているキャラクターから離れて、素の自分に戻れる時間が少なかったんだ。
それに忘れちゃいけないのが、80年代初頭にビンス・マクマホンがWWEを引き継ぎ、プロレスが世界へ広がっていった頃の過酷なスケジュールだ。30日間働いて7日間休む。また30日間働いて7日間休む。休みがそれ以下のことだってあった。
しかも、自分自身の宣伝もしなきゃいけない。だから、一人の人間として過ごす時間より、商品としてのキャラクターでいる時間のほうが長くなるんだ。
俺が愛して尊敬しているリックもそうだ。彼は自分のドキュメンタリーでさえ、「リチャード・フレアーはもう死んだ。俺はリック・フレアーだ」と言っている。ホーガンも同じだよ。本名のテリー・ボレアとしての自分は、ずっと前にいなくなってしまった。「俺はハルクだ」というわけさ。

当時のレスラーが観客を会場へ呼ぶために、リングの外でもキャラクターを演じ続けなければならなかった事情について、シナはこう続けました。

プロレスが本物だとされていた時代には、彼らはファンに自分たちを見に会場へ来てもらおうと必死になり、その役になりきっていたんだ。
そうなると、スイッチを切って素の自分に戻るのは本当に難しいんだよ。

プロレスがエンターテインメントであることを認めた意義

シナは、WWEがエンターテインメントであることを公に認めたのは、大きな前進だったと評価しました。その変化には困難も伴ったものの、プロレスを純粋なスポーツだと言い張ることは不誠実だと考えています。

観客はいつだって熱狂的だった。プロレスを本物の勝負だと思っていた頃も、ショーだと分かったうえで見に来るようになってからもね。
プロレスは昔から、観客もレスラーと同じくらい重要な存在として、撮影され、映像に収められ、楽しまれてきたんだ。意識しているかどうかは別としてね。

シナは、プロレスの中継で観客席が頻繁に映され、チャントが大きな役割を果たしていることを、ヨーロッパのサッカーの観客と比較しました。リング上の選手だけでなく、観客もショーを作り上げる存在だと考えているようです。

俺たちは観客に、できるだけ騒いで、盛り上がり続けてほしいんだ。だって、何の反応もない静まり返った会場で試合をしたら、パンツ一丁の男2人がスタントをやっているだけになっちゃうからね。

(情報源: What Now? with Trevor Noah / Wrestling Observer / WWE.com)

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