元新日本プロレス・WWEのカール・フレドリックスが、「エディ・ソープ」のリングネームで活躍したNXTで先住民としての家族の歴史を表現した経験を振り返りました。ダイジャックとの抗争で姪が涙を流した場面や、柴田勝頼からムエタイを教わった経緯も明かしています。
フレドリックスは、NXT時代に複数の特殊ルール戦に出場。3度のUnderground戦と2度のストラップ・マッチを経験しました。Fightful Overbookedのインタビューでは、こうした特殊ルール戦の舞台裏を詳しく振り返っています。
特に印象深かったのが、2023年のドノヴァン・ダイジャックとの抗争です。自身の先住民としてのルーツをストーリーに取り入れ、アメリカの歴史にも踏み込んだ内容だったといいます。
ダイジャックとの試合は、その裏にあるストーリーが深かったんだ。特にエディ・ソープというキャラクターや、文化的な部分に関してはね。
アメリカ独立宣言にも触れた。あそこでは俺たちのことが「容赦ない野蛮なインディアンたち」と書かれているんだ。ヒールのあいつは何度も俺を襲ってきて、「お前の野性的な一面を見せてみろ。血をたぎらせろ」みたいなことを言っていた。
だったらはっきり言えよ、この臆病者。「野蛮人」って言いたいんだろ。わかった、それがお望みか、ってね。
ストラップ・マッチをやれたのは最高だった。ワフー(・マクダニエル)の試合だからね。プロレスにはバカバカしくてくだらない部分もあるし、そういう話もいろいろしたけど、俺はやっぱり「インディアン・ストラップ・マッチ」って呼びたかったんだ。
ショーン(・マイケルズ)には「ショーン、うまくやったつもりだろうけど、何を考えてるかはわかってるぞ」って冗談も言ったよ。それでも、あの試合を受け継げたのは本当にうれしかったな。
ダイジャックとのストラップ・マッチではフレドリックスが勝利したものの、試合後にはベルトを使った凄惨な襲撃を受けました。当日は家族が最前列で観戦しており、彼の父親や姪にとっては、かつて親族が経験した虐待の歴史と重なる場面だったそうです。
ストラップ・マッチの後にあいつがやったことにも触れたのを覚えている。家族が最前列にいたんだ。それもあの試合の素晴らしいところだった。
姪っ子は最前列で泣いていたよ。家族の目の前で俺が殴られていたんだからね。俺が勝った後、あいつが俺を逆さ吊りにして、本物のベルトで叩く場面があった。あれをやるべきなのか、やってもいいのか、周囲は心配していた。
それに、ああいう場面で悪が勝ってしまったらまずいんだ。悪い行いが報われることになる。それはよくない。
試合後の父のことも覚えているよ。父は元警察官で、警察官のようなキャラクターの男が俺をストラップで叩くところを見ていた。あの場面が父には一番印象に残ったんだ。
父は、同じくらいの年齢だったいとこや、おば、家族や親戚が、学校でむちやベルトで叩かれ、背中に傷跡を残していたという話をした。実際にあったことなんだ。父にとって、それが再現されるのを見るのはつらいことだった。でも、エディはどうする? 最後には勝つんだ。
ただ、ダイジャックとのUnderground戦を見返すと、今でもすごく悔しくなる部分が一つある。試合中盤であいつのベルトを奪ったんだ。以前あいつにむち打たれて以来、初めてのことだった。それで俺がやり返し始めた。
もっと続けられたし、あいつだってそうしてほしかったはずだ。あと10秒か20秒、我を忘れて叩き続けてもよかった。でも、あの試合は予定時間を大幅に超えていたんだ。幸い収録だったから、編集でうまくつないでくれたよ。
柴田勝頼から教わったムエタイと、Underground戦の舞台裏
フレドリックスがUnderground戦に対応できた背景には、新日本プロレスのLA道場で積んだ経験もありました。師匠の柴田勝頼に蹴り技を使いたいと伝えたところ、ムエタイを学ぶことになったそうです。
Bloodsportみたいな試合は一度もやったことがなかった。経験といえば、本当に道場で過ごした時間くらいだったんだ。
俺はキックパッドを着けたかったんだけど、柴田さんにコスチュームについて聞かれたんだ。これが俺にはすごく不思議でね。プロレスが限りなく本物に近い日本で、リングギアとは言わずに「コスチューム」と呼ぶんだよ。それがものすごく意外だった。
俺が「蹴りを使いたい」と言ったら、柴田さんは「よし、この野郎。だったらムエタイを覚えろ」って感じだった。それで、柴田さんが来るたびに、俺はムエタイを練習していたんだ。
安全にやること、そして本物の技術を身につけること。その両方を求められたんだ。
ダイジャックとの抗争には、フレドリックス自身のルーツと、家族が実際に経験した迫害の歴史が重ねられていました。先住民の文化を扱うストーリーが、単なるキャラクター設定を超えてどのように表現されるべきか。今回の回想は、NXTでの活躍を振り返る上で重要なポイントになりそうです。
(情報源: Fightful Overbooked / Fightful)







