人種・同性愛者差別発言が度々話題になるプロレス界の重鎮、ジム・コルネット。彼のソニー・キス(AEW)への差別発言に苛立ったサミ・キャラハンが、MLWでの入場時に解説席にいたコルネットに水をぶっかけたという事件もありました。
ジョーイ・ライアンからも批判され、一部からロートル扱いされているコルネットは、NWAのウィークリー番組”Powerrr”の実況席でも活動しています。19日に配信された最新回で、NWA王者のニック・オールディスと対戦したトレバー・マードックに対し、このような発言をしたことが問題視されました。
トレバー・マードックはフライドチキンのバケツを背負ってスクーターでエチオピアを横断できる唯一の男だ。トレバー・マードックは自分の身体を大切にする奴だ!
世界最貧国の1つでもあるエチオピアでは過去に何度も大飢饉が起きています。このジョークについて、マードックの対戦相手だったオールディスはこう語っています。
これはNWAを代表してのコメントではなく、絶対的に自分のためのものだ。あのコメントは悪趣味で不必要なものだった。なぜ多くの人々を怒らせたのか、その理由は完全に理解している。判断力、感受性の欠如だ。多くのスタッフたちと一緒に、このブランドを再び意味のあるものにするために努力してきたが、これは私がNWAに求めるトレンドではない。
事態を重く見たNWAは、コルネットが退団したことを伝える声明を発表しました。
即時発効: ジム・コルネットはNWAから去った。11月19日のNWA Powerのアナウンサーとして、ニック・オールディス VS トレバー・マードックの試合中、彼は攻撃的で、NWA基準の品位・誠実さに欠けるコメントをした。
このような失敗が二度と起こらないようにするために、私たちは今後すべてのプログラムのレビューの新しい手順を確立した。
この失敗について、私達は心から遺憾に思う。
今やひどいジョークを笑って許すような社会ではなくなったのですが、時代に乗り遅れてしまうと、こうして職を失ってしまうこともあるのですね。
(参考: eWrestlingNews, Rajah.com)