AEWで約7年半ぶりに現役復帰するCMパンク。AEWのウィークリー番組「Dynamite」はワーナーメディア傘下のTNTで放送されていますが、パンク自身はWWE・SmackDownを放送しているFOXとの繋がりを持っています。
2019年11月、WWEはFOXでスタジオ番組「WWE Backstage」の放送を始めました。ルネ・ヤングとブッカーTがホストを務めたこの番組に、パンクは準レギュラーとして出演していたのです。ただし、この件は「WWEへの復帰」とは見なされませんでした。パンクが契約していたのはFOXであって、WWEではなかったのです。パンクとFOXの関係は良好でした。
パンクがAEWで復帰するにあたって、WWE側からのアクションはなかったとされています。ビンスはパンクを「ビジネスができない男だ」と評価しており、団体上層部の中にはパンクへの好印象を持っている人物が少なかったそうです。また、UFCで活躍できなかったパンクは自らの株を下げたという考えも浸透していました。
レスリング・オブザーバーによれば、WWEがパンクに対して大型オファーを出さなかったことに対し、FOXが非常に腹を立てているそうです。
もともと、WWEとFOXの関係は微妙でした。WWE NetworkのコンテンツはNBC系列の動画配信サービス「Peacock」に譲渡されているため、SmackDownはPeacockのプロモーションに利用されているという状態です。このことについて、FOXは快く思っていないと報じられています。
オブザーバーによれば、「ブロック・レスナーをできるだけ早く復帰させ、SmackDownに送り込む」というアイデアは、パンクの復帰がきっかけの1つになっているそうです。
NBCとの強い絆を維持しつつ、FOXともビジネスをしたい。バランスの均衡を図るべく、WWEはレスナーとベッキー・リンチをSmackDownで復帰させることにしました。しかし、これはこれでNBCに嫌がられる結果に…。本当に大変そうです。
(Wrestling Observer, Cultaholic)