プロレス界のトップパフォーマーであるブライアン・ダニエルソンは、WWE時代の2016年に「度重なる脳震盪」を理由に引退に追い込まれたことがあります。2018年に復帰しましたが、試合を許されなかった時期は葛藤を抱えていました。
2021年にWWEを退団し、AEWに移籍することを決めたブライアン。彼がAEWを選んだ理由の1つに、「WWEが過保護だった」ことを挙げています。キャリアのクライマックスをワイルドに過ごしたいと考えていた彼は、AEWならそれができると判断し、移籍を決断しました。
現地9月22日のDynamiteニューヨーク大会「Grand Slam」でケニー・オメガとシングルマッチを行った彼は、試合前にSports Illustratedのインタビューに応じ、WWEによる「彼への扱い方」を明かしました。
彼らが俺に対して「怪我しやすい選手だ」と思ってたんだよ。事実をおさらいしておきたいんだけど、俺は21年のキャリアで手術を受けたのは1回だけなんだ。首の手術で、9ヶ月間休まざるを得なかった。それから、何度も脳震盪を起こして引退を余儀なくされたこともあるけど、脳震盪の専門家たちは復帰のゴーサインを出してたんだよ。あの時点で15年間も定期的に脳震盪を起こし続けていたのに。
HHHやジョン・シナのような選手たちと比べてみても、俺は怪我が多い方のレスラーではないし、頑丈だ。「おいおい、膝に問題を抱えているわけでもないし、怪我しやすいなんてことはないよ」って感じだね。
とはいえ、ビンス(・マクマホン)は俺をとても大切に扱ってくれていて、まるで父親のようだった。2020年の「Elimination Chamber」でドリュー・グラックと対戦した時、ジャーマン・スープレックスの受け身に少し失敗して頭を打ったんだ。試合後にバックステージに戻ったらビンスが怒ってたんだけど、それはパフォーマンスに対しての怒りではなかった。俺は「良い試合だったかな」と聞いたら、「ああ、試合は良かったけど、あれはダメだよ」と言われた。俺に怪我をさせたくなかったんだろうな。上司に怒られるのは誰にとっても嫌なことだと思うけど、あの時は彼の愛情を感じだね。
ケニーとの試合内容からして、ブライアンはWWE時代よりも荒っぽい試合をしそうです。40歳という年齢を考えると少し心配ですが、「やりたいことをやる」ためにはビンスの元から離れなければならなかったのでしょうし、身体を労りながら頑張ってほしいです。
(参考: Cultaholic)