2020年に過去の問題行為を告発されたマーティ・スカル。同年1月にヘッドブッカー兼レスラーとしてROHと契約したばかりでしたが、1度も手腕を振るうことなく団体から解雇されました。2021年3月にはNJPW STRONGの収録に参加したものの、現場から反発の声が上がったことも報じられています。
スカルが活動停止に追い込まれたのは、2015年に当時16歳の酔っ払った女性へ性的暴行を働いたと告発されたことが原因です(イギリスでは性的同意年齢が16歳)。スカルは「同意の上だった、年齢のことは後で知った」としていますが、ROHロースターの間ではこの件への反応が真っ二つに割れていたとされており、NJPW STRONGに参加した際には「もしマーティが収録に参加することを事前に知っていたら、収録には参加しなかっただろう」と語るレスラーがいたと報じられています。
告発があってから、彼は活動を再開できないままでした。しかし、最近、プエルトリコの団体CWAが彼をブッキングし、現地10月23日開催のイベントに出演させることを発表したのです。この件へのファンの反応もまた真っ二つでした。告発があった後、彼はセカンドチャンスを与えられるにふさわしい行いをしてきたのか?セカンドチャンスを得るためには何をすればいいのか?という議論も起きています。
IMPACTO ESTELARのABモラレスはCWAに取材に取材し、スカルのブッキングについての説明を得ました。前提として、スカルは2018年にもCWAに参戦しており、その時に将来のブッキングについて議論し、合意していたそうです。
我々は彼に対する疑惑を完全に認識しています。しかし、2018年に交わした合意を果たす義務があるとも感じているのです。最近は国際的に活動するレスラーをブッキングすることが難しく、我々は「契約を守る」か「契約を守らないと噂されるリスクを取る」かの板挟みになっています。
疑惑について何度も調べました。彼が発表した2度の声明、被害女性の告発を読みました。(彼が2度目の声明を発表した)2020年6月24日以降、この件についての続報はありません。イギリスでは性的同意年齢が16歳だということも理解していますし、彼の行為そのものを容認するわけではありませんが、2人の間に同意があったのであれば、この件は彼らの権利の範囲内です。我々は推定無罪の原則に従います。彼のブッキングにリスクがあることは承知の上ですが、正直なところ、プエルトリコでもっと否定的な反応があるものだと予想していました。
性的暴行が恐ろしいものであること、彼のブッキングにより悪評が立つことは理解していますが、我々は「約束を破ってはいけない」と考えています。我々は非常に厳しい時代を生きる小さな団体で、もう挫折はこりごりです。スカルは仕事がなくて困り、我々のところに来ました。もし、問題についての捜査が本格化すれば、当然、縁を切ることになるでしょう。他のレスラーたちと同じです。
地元の選手だろうと、国際的な選手だろうと同じことなんです。彼との「合意」がなければ断っていたでしょう。しかし、今は推定無罪の原則に従い、最善を尽くしたいと思います。去年の6月以降、法的な追跡調査はありません。だからといって疑いが晴れたわけではないですし、ギャラが安い時を狙ってビッグスターをブッキングしたわけでもありません。「4年前の約束を守ってほしい」と彼は言いました。
スカルが犯した過ちへの見解も、CWAのブッキングに対する意見も人によってバラバラです。特に過ちへの見解には分断があると言っていいほどファンの間に認識の乖離がありますね。スカルの件は、少なくともジミー・ハヴォックとはまったく異なる状況であり、本当に双方に合意があったのであれば違法行為ではないのですが、心証が悪い…。翻訳するのは嫌なので、こちらに掲載されている告発文の原文を読んでいただければと思います。
Villainの今後はどうなるのでしょうか。
(参考: Cultaholic)