先日、AEWはAEW世界王座チャンピオンのジョン・モクスリーと5年の契約延長に合意したことを発表しました。
コーチやメンターとしての役割も担っていくことになる彼は間違いなくAEWの顔です。団体も今後5年間は団体を引っ張り続けてほしいと考えているのでしょう。彼もインタビューで契約延長への喜びを爆発させています。
AEWがレスラーとの契約について公式に発表するのは稀なことです。本契約を結んだ時にSNSへ投稿される「#AllElite」はともかく、対談や契約延長は密かに行われます。たいていはレスラーたちがインタビューで自ら公表することが多く、公式発表があった今回のケースは異例です。
モクスリーは、PPV「ALL OUT」でCMパンクに敗れてAEW世界王座を失ったあとで6週間の長期休暇に入ることが予定されていました(色々あってなかったことになった)。レスリング・オブザーバーによれば、本来は休暇明けに契約延長を発表するはずだったのだそうです。
AEWは2つの理由から契約延長の発表を前倒しにしました。
1つはニック・ゲイジとGCW。新契約により、モクスリーはアメリカのインディ団体への出場機会が保証されなくなります。定期参戦し、タイトルも保持していたGCWにも当分出場できなくなるため、彼は先日開催された大会でゲイジにタイトルを明け渡しました。
AEWは、モクスリーがゲイジに敗れる前に契約延長を発表したかったのだそうです。何の前触れもなく負けるより、「ああ、AEWと契約延長したから負けたんだな」とファンに思わせたかったのでしょう。
もう1つの理由はアンドラーデとサミー・ゲバラの喧嘩。下半期はネガティブな話題も多いAEWの最新のゴシップである2人の喧嘩は、団体の評判を下げることにつながってしまいました。AEWとしては、モクスリーとの契約延長を発表することでネガティブなニュースに抵抗したかったのだとか。
もともと発表することにはなっていたようですが、いろいろな事情があって発表が早まったのですね。
(Wrestling Observer, Wrestling Inc)