他競技で活躍したアスリートがWWEへ入団するというのは珍しいことではありません。
過去の成功例で言えば、1996年開催のアトランタオリンピックでレスリングフリースタイル100kg級金メダリストとなったカート・アングルがいますし、最近では東京オリンピックのレスリング男子フリースタイル125キロ級で金メダルを獲得したゲイブル・スティーブンソンが2021年にWWEへ入団しています。
オリンピックでのメダル獲得は、地球上で最も優れたアスリートの1人であることの証。しかし、たとえ優れたアスリートだとしても、WWEで成功できるとは限りません。これはオリンピアンに限らず、MMAやアマレスの猛者のプロレス転向にも当てはまることです。
WWEのライターなど、プロレス界の様々な領域で活動してきたビンス・ルッソは、自身のPodcast番組の中で「東京オリンピックの女子フリースタイルレスリング68キロ級金メダリスト」タミーラ・メンサ・ストックがWWEへ入団したという話題について語っている最中に、オリンピックでメダルを獲得したアスリートがWWEで成功するために必要なことを説明しました。
彼らはみんな、正真正銘の優良なアスリートだ。アスリートとエンターテイナーはまったく違う。結局はそこに尽きるんだよね。カート・アングルはプロレス転向の初日からエンターテイナーだった。彼にはエンタメの才能があったんだ。それがなければ、ロンダ・ラウジーのように停滞してしまう。それもプロレスってものだよ。彼女の場合は台本とプレゼンテーションに問題ありかな。俺は彼女のファンだから、彼女がRAWで活躍しているとこを見たいし、WWEが彼女をどうプロデュースしていくのかが楽しみだ。
偉大なアスリートだからといって、偉大なエンターテイナーになれるとは限らない。要するに、セクシャル・チョコレートになる前のマーク・ヘンリーは何だったんだ?ということだよ。大事なのはそういうこと。オリンピックでの成功がWWEでの成功に直結するわけじゃないのさ。