プロレス界で最も強い影響力を持つ男が、再びWWEから一歩離れることになりました。
報道によれば、WWEの親会社TKOでエグゼクティブ・チェアマンを務めていたビンス・マクマホンがすべての役職から辞任することになったそうです。WWEプレジデントのニック・カーンが一部のスタッフに対し、「ビンスがエグゼクティブ・チェアマンから辞任し、TKOやWWEの役職を持たなくなる」と伝えました。
2022年6月にウォール・ストリート、ジャーナルがビンスの性的非行&隠蔽スキャンダルを報じた後、ビンスの立場は目まぐるしく変化してきました。
同年7月、クリエイティブの権限をHHHに譲った上でWWEから「引退」した彼は、翌2023年1月に大株主の権力を行使して強引に復帰。同年4月にUFCの親会社エンデバーによるWWE買収を実現させると、WWEとUFCが合併して生まれた新会社TKOのエグゼクティブ・チェアマンに就任しました。
昨日、ウォール・ストリート・ジャーナルは新たなスクープを投下。元WWE女性従業員がビンスから性的虐待や性的人身売買の被害を受けたとする訴訟を起こしたことを受け、彼女がどのような被害を受けたのかを詳細に報じたのです。人間の尊厳を踏みにじる、凄惨な内容でした。
役職から辞任したビンスですが、スキャンダルの内容には徹底的に反論しています。
私は、(2022年6月にスキャンダルが報じられた時に表明した)以前の声明を支持し続けます。グラント氏の訴訟は、決して起こらなかった嘘と、下劣な捏造された出来事、そして事実の悪意のある歪曲で満たされています。
これら根拠のない非難に対して力強く自己防衛し、私の名前を潔白にすることを楽しみにしています。
しかしながら、WWEユニバース、非凡なTKOビジネスとその取締役会、株主、パートナー、構成員、そして今日のWWEをグローバルリーダーに変えるのを手伝った全ての従業員とスーパースターに対する敬意を表して、私は執行委員長およびTKO取締役会からの辞任を決定しました。
RAWの放送権を獲得したNetflixが制作したビンスのドキュメンタリーが配信間近とされていましたが、どうなるでしょうか…。
(Variety)