プロレスラーとして活動するモチベーションは何なのか?金や名声のためか、それとも信頼できる仲間を作り、戦いに身を投じるためか…。価値観はレスラーによって異なります。
プロレス界の格言の一つとして「この世界で稼げるのは金か友達のどちらかだ」というものがあったり、「友だちを作るためにプロレスラーをやっているわけではない」といった趣旨の発言をするレスラーもいたりと、この2つは同時に実現することのできないものだ…という認識もあるようです。しかし、サモア・ジョーはこうした考え方に疑問を持っているようです。
最新のインタビューで、彼は「『プロレスでは金儲けか友達作りか、どっちかしかできない』と聞くたび、笑っちまうね。実に馬鹿げた考え方だ。俺はたくさんの友達を作ってきたし、たくさんの金も稼いできた」とし、両立は十分に可能だとの考えを語りました。
こういう考え方って、要するに利己主義的なんだよ。その考え方だと、確かに金を稼げるかもしれないけど、たいていの場合、会社全体に多くの破壊や対立をもたらすんだ。多くのものを傷つける可能性があり、会社を潰してしまうことさえある。
俺がこの問題をより意識しているのは、業界が完全に破壊され、俺のような人間が金を稼ぐチャンスなんて全くなかった頃からプロレスをやっているからだよ。
俺は、この業界で金を稼ぐためのシステムや実行可能性を生み出し、新しい団体を作るために、他の連中と協力しなければならなかった。そういった新しい団体は、陰で足を引っ張り合うような、誰もが自分本位な環境からは生まれなかったんだ。
AJスタイルズや俺のように、ファンのためにより良いものを作ろうと集まった、偉大な人々の総力によって作られた。
この持論は、俺が人生とキャリアを通じてやらなければならなかったことに基づいている…。ドラマを売り物にする連中が何を望もうと、俺はこのやり方を続けるつもりだ。
先日、AJスタイルズがジョン・シナ戦でジョーの必殺技コキーナクラッチを繰り出したことについて、ジョーは「こういうトリビュートはありがたいけど、俺たちが集まった時の軽口に比べたら見劣りする」と語り、AJとの友情が大きなものであることを明かしていました。


(Wrestling Observer)
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