ビンス・マクマホンのもとで世界規模の団体に成長したWWE。
ビンスは卓越した手腕で多くのスターや名シーンを生み出してきましたが、彼の番組制作への姿勢は周囲に大きなストレスをもたらすものでした。生放送の寸前までクリエイティブの変更が行われ、放送中にも計画が変わったり、台本が変わったり…。選手はもちろん、スタッフたちも大変でした。
しかし、2022年7月にビンスがクリエイティブの現場から引退し、HHHがクリエイティブの責任者に就任した後、こうしたストレスフルな環境は一掃され、従業員満足度は向上したとされています。多くの選手たちがこれを裏付ける発言をしており、「育ててくれたビンスへの恩義と、番組制作のストレスは別物」という認識が一般化していたことがわかります。
WWEのトップスターの1人であるランディ・オートンは、最新のインタビューでビンス時代とHHH時代のクリエイティブの違いについて語り、ビンス時代のストレスを振り返りました。
ニック・カーン、HHH、ブルース・プリチャードと、クリエイティブな面で多くのことが変わった。今のクリエイティブは、何ヶ月も何ヶ月も先のことを考えているよ。以前は「その場しのぎ」だったけどね。
毎週、生放送の数分前にクリエイティブが変更されていた。たまにじゃないよ。毎週だった。東海岸の午後5時。2~3時間後には生放送が始まるのに、自分が何をするのかわからない。本当にストレスのかかる環境で、毎週そんなことをしていたら、世界最高の製品はできないだろう。
だから、純粋にクリエイティブな面から言えば、今はじっくり考えることができるんだ。「どうやってこれをするんだろう」とか、「どうすればもっと良くなるんだろう」とか。多少の調整はあるかもしれないが、生放送の10分前にやるようなことではない。
(WrestlingNews.co)