TNA世界王者ニック・ネメスが、エイヴリー・スタイルズを巡るGCWの「椅子運び」騒動に見解を示しました。AJスタイルズが前面に出た対応には慎重な見方を示し、コーディ・ローデスによる擁護にも一部異論を唱えています。
発端となったのは、ベテランレスラーのアリック・キャノンが、共にGCWのショーに参戦したエイヴリーについて、「椅子を並べるなどの設営を手伝わなかった。業界で下積みをしていない」と批判したことでした。その後、父親のAJとキャノンの間で応酬へ発展したほか、コーディ・ローデスやレクシス・キング(ブライアン・ピルマンの息子)ら二世レスラーたちがエイヴリーを擁護する発言をしています。
ネメスは、名物Podcast番組Busted Open Radioでこの騒動に触れ、まず、エイヴリー本人ではなくAJが前面に出たことについて自身の考えを語りました。
ずっと親父に自分の代わりに全部の戦いをしてもらうようなことは避けたい。そうなると、自分の中にも反発心が生まれるし、周りからも「AJの息子なんだろ。じゃあ史上最高クラスになってみろよ。違うのか。だったら大したことないな。下積みなんてしなくてよかったな」みたいに言われるようになる。
たぶん、最終的には「みんなにとって勉強になった」という話になるんじゃないかな。
ただし、ネメスは「エイヴリーが椅子並べを手伝わなかった理由自体はいくつも考えられる」としています。
みんな、それぞれ違うやり方で教えられてきている。AJは笑ってしまうくらい、どこへ行っても誰からも尊敬されている。だから、育てられ方の部分については、きちんとしていたんだろうし、それは十分に伝わっていると思う。
でも俺が育成部門に入った頃は、みんなで一緒にリングを組み立てていた。それと、契約選手として呼ばれたり、単発で興行に呼ばれたりすることは別の話だ。
とはいえ、これから自分がどう見られたいのかは考えないといけない。何かを片付けるときに手伝ってくれる奴、誰かが困ったときに助けてくれる奴だと思われたいか。もちろんそうだよ。特に新人ならね。
でも、そういうやり方が合わない人もいるし、2026年の今は、もうそれが当然じゃないのかもしれない。
コーディ・ローデスの発言への見解
この騒動を巡っては、コーディ・ローデスもエイヴリーを擁護。父親のAJが長年遠征を続けてきたことで、家族側も犠牲を払ってきた……つまり、二世レスラーたちは「椅子並べをとっくに終えている」との考えを示していました。ネメスは家族への影響そのものは認めながらも、それをレスラーとしての下積みと結びつける考えには疑問を示しています。
もちろん、それは家族にとってものすごく大きなことだ。父親が週に5日、6日も家にいなかったり、何週間、何カ月も留守にしたりする。それは人生が変わるほどのことだよ。
でも、それが、別の25歳の若い奴に「こいつと一緒に仕事したい」と思ってもらうことや、この業界をリスペクトしていると示すことに、どうつながるのかはわからない。それも俺の考えだけどね。
俺は新人だった頃、誰からも「こいつと仕事したい」と思われたかった。今でもそう思っているけど、今はもうキャリアの段階が違う。だから新人なら、自分がチームプレーヤーで、手伝いたいと思っていることをみんなにわかってもらうために、人一倍動く。でも、だからといって、それで正しいとか間違っているとかが決まるわけじゃない。
エイヴリー本人はどう考えているのか?
ネメスが一貫して重視しているのは、椅子を運ばなかった行為そのものを断罪することより、キャリア初期の選手が周囲からどう見られるかという点でしょう。一方で、現場の事情を知らないままエイヴリーを批判することにも距離を置いています。
AJやコーディによる擁護が続くほど、本人の姿勢より父親や周囲の発言が注目を集め続けることになります。エイヴリー自身がこの件をどう扱うのかが今後の焦点になりそうです。



(情報源: Busted Open Radio / Wrestling Observer)
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