WWEでビッグスターとして活躍したのちAEWへ移籍したクリス・ジェリコ。
AEWにはWWEで活動した経験のないレスラーが多数在籍しており、みんな独自の価値観をもとに活動しています。しかし、ビンス・マクマホンと共に歩み、20年近くトップスターだったジェリコは、この世界でビッグになる方法を理解しています。
ルネ・パケットのPodcast番組に出演した彼は、自身が考える「ビッグになる方法」と、AEWの多くのレスラーたちが考えていたことを語りました。
(ここ半年間のAEWの変化について)それは大変な質問だな。その答えを出すために、まずは俺がプロレス界のいろんな人たちに言っていることから始めようか。AEWはまだ設立から3年しか経っていない団体だ。現在のような感じになっていくことは、スタートした段階でわかっていた。
Employee Value Proposition(従業員への価値の提案)という価値観についても同じで、AEWのボスは1人(トニー・カーン社長)だ。ビジョンも1つ。我々はそのビジョンに従わなければならない。俺はビンス・マクマホンのもとで20年働いたけど、俺がこれほどまでにビッグな存在になれた理由の1つは、「上司の望むことをしなければならない」ということを理解できたからなんだ。自分がやりたいことかどうかは関係ない。「自分の考えの方が良い」とか、そんな考えは関係ないんだ。
AEWには、大きな団体のシステムの中で仕事をした経験を持つ連中が少なかったから、こういった考えへの抵抗感も大きかった。君たちが何を考えているかなんて、気にしていられない。ボスはボスなんだ。そのビジョンを実現するために、ベストを尽くさなければ。
まあ、そういった面からの結束力は高まっていると思うよ。インフラも大きくなっているし、プロフェッショナルたちをもっと集めようとか、PRに詳しい人を招こうとか、番組の演出に詳しい人、バックステージインタビューに慣れている人、ボスが気に入るようなストーリーを書ける人を連れてこよう、みたいな考えもできている。
今朝、ストーリーラインについて何人かでミーティングしたところなんだよ。俺のためのものではなく、他のレスラーたちのストーリーだ。俺はトニーの考えを理解しているから、アイデアを彼に伝える必要がある。だから、あいつやこいつはこんなことを望んでいないなんて、気にしていられない。俺が提案したアイデアに対して、トニーが首を縦に振るか横に振るか。その判断をしてもらうためにアイデアを考えたり、書いたりしている。この業界で長く活動していれば、こういう考えも身につくよ。