観客の前で戦うプロレスラーたちにとって、ファンとのつながりを獲得するのは本当に大切なことです。
試合のパフォーマンスだけではなく、SNSやプロモを通してファンとつながり、力をもらう。つながりがあってこそ、ファンはレスラーたちの盛り上げどころを理解し、試合や番組、団体の盛り上げにもつながっていく。ファンとのつながりをどうやって得るのかが大事な世界です。
AEWのダービー・アリンは、ファンとの繋がりを大事にしていることを最新のインタビューで明かし、AEWだからこそできるやり方でそれに取り組んでいることを明かしました。
俺にとっては、ファンとのつながりはいちばん大事なことなんだ。子供の頃、リングの外側で共感できるところを持っているレスラーはあまりいなかった。「誰と一緒につるめばいいんだ?スケートボーダーやパンクロッカーたちかな」って感じでさ。
でも、AEWでは、リングの中でも外でも自分らしくいられる機会が与えられる。それによって、もっと多くの人と繋がることができるように感じたんだ。スケボーやモトクロスが好きなアクションスポーツファンの中には、プロレスに興味を持ったことのない人がたくさんいるんだよ。でも、俺が(スケボー界のビッグスター)トニー・ホークや(モータースポーツ界の大物)トラビス・パストラーナと一緒にいるのを見て、「なるほどね。このプロレス野郎は誰なんだ?」と興味を持ってもらえるようになった。そして、俺が巨大なラダーの上からジェフ・ハーディーに向かってダイブするのを見て、「ああ、これはすごいな」と思ったりする。それが俺のすべてなんだ。
トラビス・パストラーナにもそういう話をしたことがあるよ。「俺はプロレスを見たことがなかったんだけど、君が俺の家に来るようになってから、君がやっていることを見るようになったよ。君はイカれてるよな」って言われた。
まだプロレスを見たことのない人に、プロレスを見るきっかけを作る。それが俺の仕事だ。もし彼らがAEWを見てくれたら、気に入ってくれる何かを提供できていると思うんだよね。AEWでは、リングの中でも外でも自分らしくいられる。クールだよね。他の団体ではこうはいかないからさ。トニー・ホークとスケボーをしたり、トラビス・パストラーナと大ジャンプしたり、エベレストに登頂したりさ。AEWじゃないと無理だ。
プロレス以外のカルチャーに精通している彼だからこそできるアプローチで、プロレス界の外側にアピールする。そして、彼を通じてプロレスに興味を持つようになった人を引き付けるような活躍を続け、ファンとして定着させ、応援してもらう。彼のユニークさに救われる人もたくさんいるでしょうね。