AEWでコーチとして働くベテランレスラー、ビリー・ガン。彼の目には、若手たちが「理想」とは程遠いパフォーマンスをしているように見えています。
WWE殿堂入りも果たしている現在62歳の彼は、出演したPodcast番組で現在のプロレス界に対する持論を展開。現代の試合構成と伝統的なプロレスのサイコロジーの違いについて論じる中で、現在の世代のパフォーマーたちが、基本的なストーリーテリングよりも複雑な技を繰り出すことを優先していることに懸念を表明しました。
とにかく基本だよ。今は技がすべてになってしまっているから、基本がすべて窓から投げ捨てられているように感じるね。今、重要なのは技じゃないんだ。ファンは今でも俺たちが紡ぐストーリーやその語り口に夢中になっているし、俺はコーチングが大好きだ。本当にね……。
俺は少しばかり……厳しいとまでは言わないが、しっかり学んでほしいと思っているんだ。ヘッドロック・テイクオーバーができるからって、背中をポンと叩いて褒めるためにここにいるわけじゃない。そんなのありえないよ。正直なところ、俺がコーチする全員に、俺と同じようなキャリアを歩んでほしいと思っているし、そのためには努力が必要なんだ。
誰かが「はい、君はWWEスーパースターだ」とか「君はAEWスーパースターだ、これ全部君のものだよ」ってポンと渡してくれたわけじゃない。自分で掴み取りに行かなきゃいけないんだ。絶対に手に入れるんだという強い意志が必要だし、それは心身に大きな負担をかける。だからこそ、自分が何者であるかをしっかりと確立し、すべてをさらけ出す覚悟を持たなきゃいけないんだ。
また、彼はMJFやウィル・オスプレイのようなAEWのトップレスラーたちに対し、「彼らの試合の組み立て方には問題がある」と指摘しています。
今のレスラーたちはみんな、たくさんの技をやりたがる。才能豊かな人材が多いのは間違いないんだ。自分の息子たちもそこに入れなきゃならないな。コルトンとオースティンは素晴らしいと思っているからね。自分の子供だからってだけじゃなく、あいつらはプロレスを理解しているし、すごく努力しているんだ。
MJFは当然、トップの1人だ。スワーブ・ストリックランドもAEWで大きく成長したと思う。ウィル・オスプレイもいるよね。彼はあまりにも才能がありすぎて、半分くらいの時間は自分を持て余しているくらいだ。問題は彼らの試合の組み立て方なんだよ。少しだけ変えてほしいと思うね。
常に時速100マイルで突っ走るような真似はしないでほしい。彼らにはこの仕事を長く続けてほしいからさ。俺たちは2年で辞めるためにこの業界に入ったわけじゃなく、良いキャリアを築くために入ったんだ。だから時々は少しペースを落として、自分がカードのどこに位置しているのか、この試合で何を達成しようとしているのか、どこに向かおうとしているのかを理解して、その上で動く必要があると思う。
でもあいつらは、毎晩毎晩すべてを出し切ろうとするから、それが体にガタをもたらすんだ。今の連中は本当にすごいことをやっているけど、俺だったら今の時代じゃ体がぶっ壊れちまうよ。
身体を酷使するレスラーたちは、日常生活に支障をきたすような状態に陥ってしまうことが珍しくありません。医療技術やレスラーたちの意識が向上し、レスラー寿命が伸びた現代においても、常に全力を出していては身体が持たない…。彼のようなベテランの意見は重要です。

(WrestlingNews.co)
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